やわらかいものを大切にする【読むPodcast#03】

猫の手触り、人のぬくもり、樹々の緑・・・「自然」てやわらかいもの。それゆえに壊れやすいもの。やわらかいものはいつも硬いもの・強いものに負けるのです。
どんなに奪われても壊されても、母なる自然はそれでもずっと物言わずに与え続けてくれています。
そんな母なる自然の愛にいつまで私たちは甘え続けるんだろう?
だからこそ、転換の時は今なのです。

透明になってゆけ

新しい時代を軽やかに生きるために
頭と心がちょっとクリアになる
今日のお話。

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やわらかいものを大切にする

こんにちは。大塚あやこです。

今日お届けするのは
やわらかいものを大切にする
というお話です。

「命」とはやわらかいもの

毎朝 目が覚めると猫が寄ってきます。
「ドーンっ」とお腹の上に乗ってきて、ゴロゴロ言ったりしています(笑)
そして猫をなでていて改めて思うんです。

「ああ、命って柔らかいなあ」

そう、命って柔らかい。
動物もそうだし、人間もそう。そして植物もそうですよね。
柔らかいってことはとても壊れやすいっていうことでもあります。

じゃあ硬いって何か。
鉄や金属、石やコンクリート。。。硬いですよね。

柔らかいものは、必ず硬いものに負けてしまいます。
つまり私たちも刺されたら血が出るし、傷ついたりするし

葉っぱは簡単にちぎれてしまうし
木は簡単にノコギリで切れてしまう。
ハサミでも切れてしまうし

大きな木だってチェーンソーで簡単に切れてしまったりする。
大きな重機を使って
根こそぎ倒されてしまったり、そんなこともあります。

この数百年の間に
人間はそんな硬くて強い道具をどんどん発展させてきました。
刃物や重機、鉄砲や武器、戦車。。。
土地開発のための大きな機械まで。

すべてが硬くて強い、大きなものです。
柔らかくて繊細な自然や命というものが絶対に抵抗ができないもの。
勝つのは必ず硬くて強いもの。
柔らかいものは必ず負ける。

そうやっていつも自然の側が
人間の道具に負けて、譲って与えてくれてきました。

そもそも自然というのは
たくさんの恵みを人間に与えてくれていたものですよね。

大地からは作物が採れて、木の実が生えて、
森にもたくさんの恵みがあります。
海からも恵みがあります。

食べること、生活すること、すべてにおいて
昔から人間は自然の恵みをいただいて、それで生きてきました。
そして、自然はいつも黙ってそれを与えてくれています。

古代の人々はこの豊かさ、豊穣さに
感謝と畏敬を持ってそれを大切に、時には崇拝の対象にして
敬って恵みをいただいてきたわけですよね。

自然や命とは
そんなふうに柔らかくて、豊かで、そして静かです。
何も言わずに与えてくれています。

静かに恵みを与えてくれるもの=「女性性」

母なる海とか、母なる大地という言葉がありますよね。

フランス語やスペイン語などのラテン語圏では
名詞には「男性名詞」「女性名詞」という分類があります。

山は「女性名詞」なんです。
海も「女性名詞」、 そして自然も「女性名詞」。

つまり、自然とか山とか海とか
静かに恵みをくれる存在というのは女性です。
肉体的な女性という意味ではなく「女性性」
そういう概念なのではないでしょうか。

自然は「女性性」
命も「女性性」
国や地域を問わず、そうやって深く感じていた
昔の人たちがいたんじゃないかなって思うんです。

ただ、この命や自然というのはあまりにも静かで、物言わず、そして柔らかい。
だから、硬くて強いものがいくらでも好きなようにできてしまう。

硬くて強いものが切ろうとすれば切られてしまう。
奪おうとすれば奪われてしまう。
踏みにじろうとすれば踏みにじられてしまう。
それでも何も言わないのが「自然」です。

それをいいことに
いつからか、誰かからはわかりませんが
人間はそれに甘え、侮るようになりました。

これぐらいならいいだろう
もう少しいいだろう
そんなものいいだろう

エゴのために必要以上に奪って、壊して、
利益のために甘えていったんじゃないかって感じます。

実は、「地球」も女性名詞なんですよ。
母なる地球 、母なる大地、 母なる海 。
こんなにも静かに与え続けてくれる
どんなに蹂躙を働いても黙って許し続けてくれる
これはすごい愛なんじゃないかと思うんです。

まさに母なる自然の愛。
そんなもの言わぬ大きな愛のもとで、いつまで私たちは甘え続けるんだろう。

ちっぽけな刀で力を持ったつもりで
強い王様になったつもりのやんちゃ坊主があばれている・・・
今の人類はそんな風にも見えます。

でもここに限界が来ていることを、もう多くの人たちが分かっていますよね。
だから転換が必要 。
それが今という時です。

今こそ「甘え」から転換するとき

じゃあ、どう転換するのか?

それこそ「やわらかいものを大切にする」ことです。
命や自然、つまり母的なもの、女性的なもの、それに畏敬を持って大切にする。

言葉では簡単なようでも
この精神性に転換するということが本当に必要になっていると思います。
自然とか大地とか、なにもそんな大きな話だけではなくて
私たちの日常にも明らかにつながっていることです。

柔らかいもの、繊細なもの、それは私たちの心でもあります。
1人1人の心であり、命 。
それが強いものや大きいもの、量が多いものや強大なものに
いつもかき消されて負けてしまうのです。
そして、つぶれていったり、消えていったりしています。

その1つが、子どもたちの不登校や生きづらさ。
子どもだけじゃありません。
大人だって、会社に行きたくない、会社がつらいと
1人で悩んで、鬱になって、休職して会社を辞めていく。
この離職率の高さに悩む社長さんだって、また苦しんでいます。

家庭でもそう。
疲れ切ったお父さんが妻にあたる。
我慢を重ねたお母さんが、今度は子どもに余計な干渉をする。
そして親の干渉・圧力に耐えきれなくなったこどもが引きこもりになる。

心というものが大切にされない
命というもののリアリティが感じられない
自然の摂理を見失っている
そんな、今起こっているいろいろな問題の根源は
同じところにあると思っています。

だから柔らかいものを大切にし合えるといいなって思うんです。

柔らかいもの、繊細に震えるもの
そういうものの価値をもう一回受け取り直したい
そういうものの繊細さに気づいて大切にしたい

より強く、より大きく、より早く、勝って勝って勝ち上がれ!
こんなブルドーザーのような
戦車のような勢いをちょっと止めましょう!

止まってみたら
すぐ横に小さなお花が咲いていることに気がつくかもしれません。
それに感動する心、そんな心を持っていたい。

 

でも。。。

 

自然っていうのは、もちろん
柔らかく優しいだけのものでもありません。

改めてもう1度大切にしたい「畏敬の念と感謝」

時には厳しく、恐ろしい顔を見せる、それが自然でもあります。
荒れた海、吹雪の雪山、濁流のような川、そして雷。
小さな人間なんかひとたまりもないぐらい
時に大きな力を見せつけられます。

すべてを壊していく
それぐらいの力を持っているのもまた自然です。

だからこそ
昔の人は、畏れ多い存在として山や自然を崇め
それと共に恵み多い存在として感謝していた。
この「畏れと感謝」という感覚を持って自然と付き合っていたわけですよね。

この感覚が生物として
地球の生き物として、正しい感覚だなと思います。

今に生きる私たちも
もう一回その感覚を取り戻してほしい。

自然に対して畏敬と感謝、そして親しみを持って
受け取って、与えて、受け取って
こんな循環をしていきたいなと思います。

遥かな望みかもしれません。
でも、そんな風に生き合える地球が実現したらいい。
心の底から、本当に願っています。

今日はそんな自然、命、心のような
「やわらかいものを大切にしよう」
というお話でした。

 

 

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この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理コンサルタント/作曲家/ピアニスト
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
 
東京芸大作曲科卒業後、演奏家・作曲家として活動。アーティストのツアーサポートや編曲、アニメやドラマのサントラ作曲等を手がける。
 
音楽での燃え尽き体験をきっかけに、心理カウンセリング/セラピーへ転身。
悩みの根本原因に迫るオリジナルメソッド「ビリーフリセット®」を提唱し、前に進みたい人、人生の転機に直面した人などを新しいステージへと導く個人セッションや講座を開催。「ビリーフリセットで人生が変わった!」という人多数。カウンセラー養成講座も開催し門下の認定カウンセラーを多数輩出している。
その他、心と意識をクリアにするサウンド瞑想など、独自の立ち位置で音楽制作やライブイベント等も行っている。

◎一般社団法人ビリーフリセット協会代表理事
◎淨音堂株式会社代表取締役

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