U字型で、楽器の調律や調弦に使うもの。
ボーッとした音が出る、なんとなくよくわからないもの。
私はこれまで、音叉というとそのくらいの印象でした。
でも、音楽療法に関わるようになり「音そのものの影響」ということを考えるようになってから、音叉によるヒーリングというものがあることを知りました。
全ての物質は量子レベルでは振動である、といわれており、熱・音・光といったエネルギーも振動数(周波数)が違うゆえの状態の違いにすぎないのだそうです。
もちろん人間の身体も物質であるがゆえに、究極的には振動で形作られているといえるので、音という特定の振動を受ければそれに相応して共鳴します。
さらに、身体だけではなく意識も振動であるともいわれており、意識状態にもさまざまな振動数があるということになります。
ということは、音という特定の振動に、意識もまた相応に共鳴するということになります。
そういうわけで、音叉によって特定の周波数を聞くと、身体や意識の特定の部分に共鳴し、影響を与え、変化が及ぶ・・・というのが音叉ヒーリングの考え方。
ということを、私が教わったのは今年の3月のことでした。
アメリカで音叉ヒーリングを習得しディプロマを得て、現在大阪で音叉ヒーリングのサロンとショップを運営されているアマナ☆ケイコさんのワークショップに参加して、神秘的な音叉の世界を体験しました。
その後、自分のミュージック・セラピーのセッションで、お客様の状況によって時々音叉を使ってみることがあり、そのたびに自分の予想を超えた反応や効果があったため、逆にこちらが「音叉ってそんなにすごいんだ!?」って教えられるような思いをしました。
それもあって、セッションでの実践ということを視野に入れてもう少し学びたいなーと思っていたら、今回大阪滞在の用事があったために、これはチャンス!とばかり、2度目の講習をケイコさんにお願いして、いろいろ直伝いただきました。
ひとことでは言えないけれど、まあなんと、音の世界というのは神秘でしょうか。
人間と宇宙、物理学とスピリチュアル、古代の英知と未来の英知・・・それらが渾然一体となった、まだまだ現在の人間では解明しきれず計り知れないような領域なんですねえ。
だから、音叉ヒーリングについても、小さい人間のアタマで考えたような「公式」や「マニュアル」は役に立たない。むしろいかに「我意・マインド」を離れてインスピレーションを信頼するか。
だからこそ、それをやっている側の人間の意識と在り方が本当に重要なんだということ。音叉は周波数そのものなので、ダイレクトに影響を与える分、使い方を間違うと危険でさえあること。
そういう恐ろしさと責任も自覚して、自分をみつめながら真摯に、畏敬をもって音を扱うことができる人であらねばならない。
アマナ☆ケイコさんが、ある時期から大々的な形で音叉を教えることをストップされたのは、そういう理由があったからだそうです。
通常、講師業の立場からすれば、大勢の人が簡単に習えるようになってドンドン講習会に来てくれれば、それだけおカネは入ってきます。
でも、それをやることで広がってしまう悪影響を考えて、あえてそれをやらない。それは、ケイコさんが音のすばらしさとともに音の怖さをも熟知しているから。そしてなにより、人と音への「誠実さ」なんだと思います。
私は、そんなケイコさんの姿勢や、ヒーリングというものに対するナチュラルなスタンスにとても共感できました。
「魔法使い」ならぬ、「音使い」の神秘なる道は、これからも決して大通りに躍り出ることなく、ひっそりと真実の火を灯しながら、ひそやかにご縁の方に伝わり、必要な人に届いていくのだろう・・・そんな気がしました。
私もこれからさらに、音叉の探求をしていきたいと思いました。
そして、音叉を使ったセッションを、より充実させていきたいと心を新たにしました。
・アマナ☆ケイコさんのサロン pukarani
・Light & Colors Web Shop