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サウンドトラックはもうやらないんですか?・4

 サウンドトラックというお仕事

 music-blue

さて、その1・2・3と、ここまで長くなり、当初のサウンドトラックの話はどこへやら・・・・

「それで、サウンドトラックはどうなるんですか?」

ですよね。ついにそこへ戻ってまいります。

前回まで 〜その1・ありがとう。そして今までごめん!〜

     〜その2・だからそれが何?がやってきた〜

     〜その3・そういうわけで音楽療法ってことで

 

さて、私はサウンドトラックを作るのが好きか?と言ったら、

好きです!とっても好き。

サウンドトラックの醍醐味は、空気を一瞬にして「ある場所」へ持ってってしまうところ。

ある状況、どんな空気なのかを、理屈抜きで感じさせてしまうところ。

ある感情を具体的につかみやすく、より感じやすく、伝わりやすくさせるところ。

そして、その状況や感情が変化していく様子を、音楽の変化によって表現できるところ。

色々な人物の感情やドラマの動きを感じながら、その場面の空気を感じながら、降りてくる音を表現するのは、私にとって楽しく、そして得意な音楽のやり方であることは、昔も今も変わりません。

 そしてポイントはココ!

色々な人物の感情やドラマの動きを感じながら

その場面の空気を感じながら

ここんとこが大事なとこです。「ながら」ってことは、リアルタイムということであり、実際にその人物なりドラマなり場面の空気なりを感じていることが前提となります。私にとっては、それでこそ「音が降りてくる」状態といえるわけであり、そこに私の喜びがあるわけです。

しかし。

Sun_icon

今現在、一般的なアニメやドラマのサウンドトラック作りというのは、そういうやり方ではないんです。ほとんどの場合、映像ができてくるのはギリギリなので、一般の皆さんがお考えのような音楽作りのイメージ・・・映像を見ながら「このシーンに合わせてこういう曲を」なんてディスカッションしてるような段取りにはなっていません。

脚本や絵コンテをもらって雰囲気や流れはわかりますが、「どこのシーンのために」というのは作曲家が考えてもほとんど仕方がないことなのです。なぜなら、映像ができてこないと最終的にはわからないし、それを決めるのは作曲家ではなく音響監督という別の役割の方だからです。

作曲家はたいていの場合、音響監督さんから「メニュー表」というものを渡されます。そこにはこういう曲を作って下さいという、曲調の箇条書きがズラーッと並んでいます。例えば

「日常1・ほのぼの 一日の始まり」

「日常2・淡々とした会話の中に緊張感あり」

「サスペンス・緊張感、ストリングス系」

「ミステリアス・迫り来る恐怖」

「切なさ1・辛さ」

「切なさ2・悲しみ」

とか、ほんとにもうそれぐらいの一言だけで、作曲するわけなのです。

そうやってメニュー表の「ひとこと」だけを指針に何十曲も作っておいて、あとはどのシーンでどの曲をどのように使うかを決めるのは音響監督さんの仕事。

もちろん音響監督もプロ仕事ですから、絶妙な曲の活かし方がされていたり、思いもよらない音楽の使い方にさすが〜と思わされたり、それはそれで楽しい結果を味わうこともできます。

しかし、私の本来の喜びであったはずのもの・・・「人物の感情やドラマの動きを感じながら、その場面の空気を感じながら、降りてくる音を表現したい」

そういう私は、そもそも何を感じながら表現すればいいんでしょうか?

ない・・・・よね。

残念ながら、メニュー表のひとことだけでは、そこには感じるべき人物も感情も情景もない。だってまだ誰も見えていないんだもの。

見えていないものに対して音楽をつけるのは、私にとって「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という感じではあり、そしてそれは、私の本来の喜びにはつながってはいなかったことが、今ではわかります。

ただ、そういうことも含めて、その世界を経験させてもらったことには感謝しています。作曲家としてその条件の中で自分なりに精一杯がんばったとも思う。そのおかげで自信もついたし、得られたものも大きいです。

この世界で長年やってらっしゃる作曲家の先生達には本当に頭が下がります。その方達には、長年やってこられるだけのそれぞれの哲学と方法論がおありになるのでしょう。私などにはわからない「極意」のようなものもあるのかもしれません。

でも、私はもういいかな。次の場所へと、私は移動してしまいました。

Sun_icon

そして、今私は、ものすごい楽しいサウンドトラックのやり方をみつけてます!

それは、私の本来の喜びにダイレクトにつながっている。

これだよな!って思う。

あー、また引っ張っちゃった。

次回では、そのことを。またまた続く。

 

 

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