そういうわけで音楽療法ってことで
音楽に留まるな。何のための音楽なんだ。
燃え尽きという形で、
それまでのような音楽への愛着・執着から
離れざるをえなかった私に届いていたのは、
そんな声だったんじゃないかと
今では思います。
何のための音楽なんだ?
いろいろ、いろいろ、巡って気がついた。
私が興味があるのは、
音楽によって人がどうなるのか?
だったんだ。
私にとって本当に重要なのは、
音楽そのものじゃない、人だったんだなあ。
人の心がどうなって、生活がどうなって、
人生がどうなっていくのか。
その人は痛みが癒され、
幸せになっていくのか。
そこがいちばん気になった。
一時の気晴らしではなく、ストレス発散でもなく
なんとなく気持ちの良い嗜好品でもなくて、
その人の人生に確かに影響を与える・・・・
そんな音楽でありたかった。
さらに、自分だけで作って不特定多数の人に向けて
いっぺんに投げかけるよりも、
目の前のリアルなその一人から
インスピレーションを受けて音楽を紡ぎ出し、
その人に関わり、見守りたかった・・・
そういう感じです。
主役は「人」なので、
音楽はあくまでも必要なら使う一つのツール。
その時その人に必要じゃなきゃ、
べつになくていい。
音楽そのものは究極、どっちでもいい。
そして、音楽療法っていうのは、
まさにそういう考え方をするんですね〜。
音楽に対して執着がなければないほど
目の前のその方のために
無心に音楽を使えるようになる。
自分のえり好みや音楽愛ゆえのこだわりなんて
なければないほど
透明に、自在に、音楽を使うことができる。
そんな音楽のやり方を、
私はやりたかったようです。
計らずして私は、燃え尽きている間に
そんな音楽療法に必要なスピリットを
育てていたということになります。
だから音楽療法だった
だから、私は自分自身の足場を、
音楽療法というフィールドに置くことにしました。
その方が私のやりたいことを説明するのに
近いような気がするから。
ただ、ややこしいことを言うようですが、
別に私は音楽療法そのものがやりたいわけではなくて、
あくまでも人の人生に寄り添いたい、
そのために私は音楽という使えるツールを持っているので、
とりあえず分類としては音楽療法ってことで・・・
そういう感じなんです。
わかるかなあ・・・。
「それで、サウンドトラックはどうなるんですか?」
そうそう、それです。
長くなりましたが、次回でそれが出てくる予定。