「伸びる」だけが成長じゃない。
植物を見て。
伸びる時期には伸びるけど
じっと止まる時期には止まってる。
枯れ木に見えるような時も
静かに何かをたくわえてる。
それを繰り返して
自然と大きくなっている。
そしてやがて
枯れて朽ちる時が来ても
それも含めて
全部が「成長」だよね。
「高さ」だけがすばらしさじゃない。
海の波を見て。
高く高く迫り上がる。
そして崩れて
低く低く引いていく。
低い時があるから
高い時が現れる。
高くなるからこそ
低い時が必要だ。
それ全部で一つの生きた海だよね。
「明るさ」だけが繁栄じゃない。
私たちの日々を見て。
朝がきて昼がきて、夜がくる。
昼には昼のはたらきがあり
夜には夜のはたらきがある。
活動があり
休息があり
活性があり
鎮静がある。
晴れがあって
雨がある。
いつも太陽に照らされていたら
地上は干上がってしまうだろう。
陽があって、陰がある。
両方あって
それ全部で繁栄していく。
自然の力というのは
ほっておけば
成長し、繁栄するものなんだ。
ほっておけば
草木は伸びるでしょう。
ほっておけば生き物は
いいバランスを保ちながら
増えて調和するでしょう。
始まって、終わって。
それ自体が環(わ)になって
全体で成長している。
人が余計なことさえしなければ
成長するし、繁栄する。
「ほっておいたらダメになる!」
なんて言ってるのは
人間の頭の中だけで
余計なことして
ますますダメにしたりするのも
人間だったりする
大丈夫。
成長しなきゃ!
なんて言わなくても
すでに成長している。
私たちは生命だから。
止まっていても
高くなくても
明るくなくても
夜でも
雨でも
やる気がなくても
動かなくても
沈んでいても
止まっていても
それも「成長」と「繁栄」の一部。
そしてべつに
「成長しなくちゃいけない」
なんてこともない。
そんなに「成長」
しなきゃいけないかな?
なぜ?
ダメになるから?
その
「ほっておいたらダメになる!」
という考えこそが
人間の頭の中の
おかしな仕組みであることに
気づいてみてもいいでしょう。
自分の中にある生命の力が
自然の一部であると
信じてみたら
成長してもしなくても
どっちでも大丈夫
っていう気持ちを
思い出す時も
くるかもしれないね。