内側から「生きていい」と言おう。
何十兆の細胞に届けよう
「生きていい」と。
吸いこむ空気が細胞に届き
いのちの力を与えていく。
飲み込む水が細胞に届き
いのちの豊かさを与えていく。
食べ物の持つ力が細胞に届き
いのちを栄えさせていく。
それを見届けながら
「生きていい」と言おう。
この世界に来る前から
あなたは気乗りがしなかったかもしれない。
来てみたところで
すぐに絶望したかもしれない。
こんなところに来たいわけじゃなかったと
何度も思ったかもしれない。
この世界に自分は合わないと
何度も自分を呪ったかもしれない。
なんでこの世界はこうなのかと
何度も誰かを恨んだかもしれない。
そんなにもあなたが生きづらかったのは
あなたが生まれ落ちたその場所とは
あなたの性質がずいぶん違ったからだ。
なぜそんなにも
違いに打ちのめされなければいけなかったか
といえば
あなたがその場所に
新しさをもたらす人だからだ。
それまでとは違うまだ見ぬ何かを
あなたが実現することになる人だからだ。
だからこそ、あなたは最初
その違いを嫌というほど
知ることになった。
強烈な違和感の中から
まだ見ぬ未来への意志を育て
それを変える行動へと駆り立てるために
きっとあなたは
その場所から始めることになった。
自由でないことに
あなたがそこまで苦しんだのは
あなたが自由の輝きを持つ魂だから。
だからあなたはこの世界に
自由をもたらす人になる。
平和でないことに
あなたがそこまで苦しんだのは
あなたが平和の安らぎをもつ魂だから。
だからあなたはこの世界に
平和をもたらす人になる。
人間という生き物の愚かさに
あなたがそこまで疑問をもったのは
あなたが智慧の剣を持つ魂だから。
だからあなたはこの世界に
智慧をもたらす人になる。
愛が枯渇していることに
あなたがそこまで苦しんだのは
あなたが愛の光を持つ魂だから。
だからあなたはこの世界に
愛をもたらす人になる。
あなたがそれをする人だから。
だからあなたは苦しんだ。
だからあなたはそこから立ち上がって
生きる必要がある。
あなたはこれまで
その場所で味わういろいろなことを
「生きていてはいけない」という意味に
受け取っていたかもしれない。
だからいつも細胞は
生きない方向へと
縮こまっていたかもしれない。
でもそうじゃない。
あなたが苦しんだのは
あなたがその場所を変えるためだ。
あなたが本当に生きる時間はここからだ。
だから、もういいんだ。
全身の細胞に「生きていい」と言おう。
内側から「生きていい」と言おう。
あなたの思いを静かに
何十兆の細胞に届けよう
「生きていい」と。
もう、いいんだよ。
あなたのいのちは
生きるためにある。
細胞たちが生き生きと
息を吹き返すのを
ゆっくり見届けてあげよう。
それで、いいんだよ。