今日は、ビリーフリセット・カウンセリングとはどういう手法なのか、その背景についてお話ししたいと思います。
ビリーフリセットとは、「ビリーフ(無意識の信じ込み)が心と行動の根拠と原動力となって、現実と人生が作られていく」という考え方を元に、私が学んだ様々な手法をアレンジしたものの総称です。
この考え方自体は、現代心理療法の主流「認知行動療法」の考え方とベースは同じといえます。
認知行動療法、エニアグラム、BKワーク
さらにビリーフリセットでは、認知行動療法の派生系である「スキーマ療法( J.F.ヤング博士による)」という理論を強力なバックボーンとしています。
これを元に、エニアグラムの観方も取り入れ、私が自分の臨床経験から自分の知見を加えて分類整理したのが、ビリーフリセット理論。
これを根拠に、私はクライアントさんの核にあるビリーフを見抜くということをしています。
こうやって見抜いて特定したビリーフをどうやって外すのか、という段階に関しては、バイロン・ケイティ・ワークというものが大きなベースとなっています。
バイロン・ケイティ・ワーク(以下 BKワーク)とは、アメリカ人女性バイロン・ケイティさんが創始した、シンプルな質問によって思い込みやとらわれ(つまりビリーフ)を外していく画期的なメソッドです。
私はこれを学んで、ビリーフが外れることの、まるで目からウロコが落ちるような爽快な感動を知りました。
その思想も方法も、とても私に合っていると感じて、私のスタイルのベースになりました。
BKワークは、口頭の問答でもできますし、紙に書き出してやることもできます。
感情を激しく出すこともなく、理知的に淡々とできるので、感情に苦手意識のある方でも抵抗感なく取り組むことができ、なおかつ深い気づきが訪れます。
このBKワークを元に、さらに独自の見方やアレンジを加えて、ビリーフリセット・ワークとして、オリジナル化しました。
とはいえ、これ一つで何でも解決するわけではありません。
要所でまた別の手法を使います。
ゲシュタルト療法の系譜
そこで出てくるのが、ゲシュタルト療法という70年代アメリカで始まった流派の手法です。
空の椅子を並べて対話をするという、エンプティチェアという技法が有名ですが、考え方としては、思考レベル/理屈で色々考えるのではなく、体感・実感からアプローチして潜在意識を変容させていくというものです。
さらにゲシュタルト療法からの派生系として、一つはハコミ・セラピーという手法
もう一つはファミリー・コンステレーションという手法のエッセンスも、適宜取り入れています。
ファミリー・コンステレーションについては、また別途お話する機会を作れればと思っていますが、
要は、それら全て結局は、クライアントさんご自身を不自由にさせている過去のとらわれや思い込み(ビリーフ)を整理してクリアーにしていく
という目的のために総動員されているわけで、それらすべて含めて「ビリーフリセット・カウセリング」と言っているのです。
全てはビリーフをリセットするため
ビリーフリセット・カウンセリング(BRC)講座では、そのような手法を順番に少しずつ学んでいきます。
本来は一つの流派で何年も学ぶようなメソッドを、BRCではそのエッセンスだけ凝縮して色々学んでしまうので、そのぶん密度が濃いのは確かです。
でも結果として、目の前のクライアントさんに一番必要なものを、多くの引き出しの中から取り出して提供することができますし、その効果と効率は強力なものだと自負しています。
実際、何年も色々なカウンセリングに通っていた方が、私のセッションにいらして1回で腑に落ちて「やっと出口が見えました!」という喜びの声をいただくこともよくあります。
そんな時、本当によかったなー!と思いますし、
そういうものを提供できた自分のことも、それを学ばせてもらったそもそもの私の師匠のことも、あらためてちょっと誇りに思ったりするのです。
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