「戻っちゃう」のはなぜなのか。本当に変わるために必要なこと

「でも、また戻っちゃって・・」

カウンセリングやセラピーに関わっていると、時々聞く言葉です。

つまり、そういったセッションを受けて、気づいたり癒されたりしました、と。

その時はすごくスッキリして、よーし! なんて思った、と。

でも、家に帰ったら、あるいは2・3日たったら、また同じような感覚に戻っちゃって。

やっぱり同じようなパターンが続いてしまって。

そういうことですね。

あるあるです。

もちろん、戻ったように見えても、実は深いところで少しずついろんなものが動いていたり、薄皮が剥がれるように何かが軽くなっていたりしていることもあるので、必ずしも本当に「戻った」のかはわからないのですが

要するにご本人としては、まだスッキリしきれてない、腑に落ちきれてない、という感覚があるからおっしゃることなのだと思います。

それも含めて、「戻っちゃう」っていうのはなぜなんでしょうか?

1.話を聞いてもらうだけだと、スッキリするけど本質的には変わらない

カウンセリングにもいろいろな流派や手法がありますが、中でもいちばん原始的かつ古典的なカウンセリング方法で、ひたすらあなたの話をカウンセラーが聞いてくれる「傾聴型」というのがあります。

まず話を聴いてもらうというのは、初期段階ではとても有効です。

それだけで心の重荷が軽くなったりすることもあるでしょう。

カウンセラーはただ聴くだけでなく、効果的な質問をしてくれたりもするので、気づきや感情の解放も起こります。

しかし、ご本人にもわからないような潜在意識領域の根っこまではなかなか届かないというデメリットがあります。

問題の本質とは潜在意識にありますから、そこに届かないと本質的には変われません。

なので「戻る」、だから何年も通うことになる、ということが多いです。

2.解説やアドバイスだけだと、納得するけど腹落ちしない

そこで、カウンセラーが積極的に解説やアドバイスをして、もっと早く解決していこうよ!という「問題解決型」とか「提案型」というスタイルも多いです。

たぶん、あまりカウンセリングに馴染みのない人にとっては、カウンセリングっていうと、こういうイメージかもしれません。

この場合、ご本人にもわからない領域のことを、専門家の視点で「それは幼少期のお母さんとの関係がこうだったからですね」などと見抜いてくれるので、「あー、たしかに!」と納得することができます。

ただ闇雲に悩んで彷徨っていたことに、理由や原因という理解がついてくるので、それなりに客観視できて楽になることは多いです。

そして「こういうふうにするといいですよ。」などのアドバイスもくれるので、やってみると少しずつ新しい見方ができたりする・・・これはこれでけっこう有効な方法であることは確かです。

しかし、ここでは「頭による理解」レベルがほとんどであるため、体感実感にまで落とし込みにくいというデメリットがあります。

つまり、まだ潜在意識が変わるところまではいってないということ。

この段階での残念な盲点は、カウンセラーから「正解」を聞いて「そう思うようにすればいいんだ」という納得をしてしまうことです。

たとえば
「あんなふうに見えたお母さんだけど、お母さん自身も愛を知らなかった人だからね、あれでも精一杯あなたを愛していたんですよ。」
とかね。

それは確かにそうなんです。心理学的には正論だし、いろいろ探求していくと結局そういうところに着地することも多い。

だからそう言われると真面目なクライアントさんは
「ですよね。わかります。そう思うようにしてみます。」なんて心がけされたりします。

なんだけど、それをやっても胸のつかえはとれないものです。

「たしかに、わかるんですけど」
「頭ではそうだなって思うんですけど」
「だいぶ楽にはなったんですけど」
「調子のいい時はできるんですけど」

ってなるのはそういうことですね。

なぜなら、間のプロセスををすっ飛ばしているからです。

人の心は、プロセスを踏まないと変わらないのです。

プロセスとは、感覚・感情・体感・実感です。

つまり本当に変わるには、深い「感」を伴う必要があるということです。

そこで必要なのが「ワーク」

なので、本当に潜在意識領域から変化することを目的にするのであれば、「感」に働きかける行為が必要になるということです。

それを「ワーク」といいます。

このように潜在意識へ積極的な関与をしていく行為は、カウンセリングというより「セラピー」であるという解釈もありますが、どこからどこまでがどっちなの?というのはけっこう曖昧なので、名称にはこだわらないことにします。

ワークのやり方は流派や系統、カウンセラー個々人によってさまざまですが、とりあえず私やビリーフリセット協会認定カウンセラーが扱うワークの手法は、主にこんな種類があります。

・ビリーフリセットワーク
・マインドフルネスとプローブ
・エンプティチェア
・ファミリーワーク
その他、人によっていろいろ・・

解説は省略しますが、このようなワークをクライアントさんと実際に行うことで、頭で考えたりただ話したりするだけでは味わえない「感覚・感情・体感・実感」を引き出して、身体レベルで「腑に落ちる」という体験をしていただくのです。

ビリーフリセットでいうなら、たとえばカウンセラー側が「あなたにはこんなビリーフが入っていますよ」なんて説明しても、ご本人の実感がなければなんともなりません。

だからまず「ああ確かに、私の中にこんなビリーフが!!」と実感していただく必要があります。

その実感を引き出すために「ワーク」が必要ということです。一つの例ですが。

そのような「ワーク」のプロセスを重ねていくと、かなりわかるレベルで変化を実感できることが多くなってきます。

とはいえ、またこのワークの段階でも「戻っちゃう」問題が出てくる可能性はあります。

長くなるので、続きは次回にしますね。

 

 

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この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理コンサルタント/作曲家/ピアニスト
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
 
東京芸大作曲科卒業後、演奏家・作曲家として活動。アーティストのツアーサポートや編曲、アニメやドラマのサントラ作曲等を手がける。
 
音楽での燃え尽き体験をきっかけに、心理カウンセリング/セラピーへ転身。
悩みの根本原因に迫るオリジナルメソッド「ビリーフリセット®」を提唱し、前に進みたい人、人生の転機に直面した人などを新しいステージへと導く個人セッションや講座を開催。「ビリーフリセットで人生が変わった!」という人多数。カウンセラー養成講座も開催し門下の認定カウンセラーを多数輩出している。
その他、心と意識をクリアにするサウンド瞑想など、独自の立ち位置で音楽制作やライブイベント等も行っている。

◎一般社団法人ビリーフリセット協会代表理事
◎淨音堂株式会社代表取締役

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