傷つけるのがこわい?傷ついているのは自分かもしれない

自分が「ないこと」にすると他人に現れる

心の勉強をしている人は
知っている言葉だと思うけど
「投影」という概念があります。

簡単に言うと

本当は自分の心の中に「ある」んだけど
自分では気がついてなくて
「ない」と思いこんでる
っていうことがあるのね。

で、そういうことって
自分じゃなくてだれか他人、
つまり「あの人」に「あるんだ!」と
見えて心がザワついてしまう。

これを投影っていうんです。

たとえば
「ワガママはいけないんだから
私はワガママなんて言わないし
ワガママなことなんかしないもんねー」
と思ってる人。

そういう人の目には
「すんごくワガママな他人」
ていうのが現れてムカッとザワッとするんです。

それは、自分の隠した「ワガママ」が
他人の上に見えてる
ということなの。

「ぜったいに怒っちゃいけない!」
っていう思いが強い人は
本当は怒りがあっても気づかずに
「怒りなんて私にはない!」
って思ってるんです。

そうすると誰か他の人に対して

「怒ってるんじゃないかしら?」
「怒らせちゃまずい!」
「どうか怒らないで、怒らないで〜〜」
って、やたらに「怒り」を恐れたり

やたらに怒る人が周りにいて
対処に奔走していたり
しちゃうんですねー。

自分が隠した「怒り」が
他人の上に見えるっていうこと。

これが「投影」ってやつです。

投影は自分の「本当」を教えてくれる

この投影のしくみがわかると
自分について振り返ることができます。

怒ってる人の例でいえば

あなたがそんなにも
周りの人が怒ることを恐れて
怒らせないように、怒らせないように
ってアノ手コノ手を使ってるとしたら

こういうふうに自分に聞いてみるといい。

もしかして私が怒ってる?
って。

でもね、ちょっと考えてみるだけだと

「いやー べつに怒ってないけど?
私◯◯さんに
そこまで怒るような筋合いもないし。」

って思うかもしれない。

実はこのことの重要な鍵は「大元」にある。

だから、今そこにいる◯◯さんは
実はそんなに重要じゃないの。

大元とはつまり子供時代。
そして相手は、毎度おなじみ
親ですね。

おそらくあなたが人生の初期
怒らせないようにがんばっていたのは
お父さんかお母さんですね。

そして、そういうお父さんやお母さんに対して
不満や理不尽や怒りを
本当は感じたはずの自分。

そもそも、その自分に、自分が
「怒っちゃダメ!お父さんお母さんに
そんな気持ちは持っちゃダメ!
ぜったいに出しちゃダメ!」
ってフタをした。

ってことは、ほんとは
けっこう怒ってたってことだよね?

だから、ここで気がつくといいことは

あー、私もけっこう怒ってたんだわ!
ってこと。

そして
「そりゃそうだよね。怒っても無理はないよ。
そう感じてもいいんだよ。」
って、認めてあげること。

それだけでOKです。

自分に「怒りを感じる自由」を与える
ということなんだ。

ということは、相手にも
「怒りを感じる自由」を与える
ということになるので

それ以降
「怒るなよ、怒るなよ!
ぜーったいに怒らせないように
なんとしてでも私が阻止せねば!!」
っていう神経戦を
そこまでしなくてもよくなります。

「怒らせないように!」が
そこまで自分を脅かす感情ではなくなるということです。

自分に戻してみよう

その原理がわかったら
いくつか例をざーっとあげますね。

あなたが人のこと
「かわいそう、かわいそう」って
憐れむ癖があるなら

本当にかわいそうなのは
自分かもしれない。

ちょっと
「私がかわいそう」って言ってみて。

本当はお父さんやお母さんに
してほしいのにしてもらえなかった
寂しいのに満たされなかった・・・

そんな「ちっちゃい私」も
けっこうかわいそうなんだよ。

その子に
「ああ、かわいそうだったね。
悲しかったね。
もう大丈夫だよ。」
って言ってあげて。

あなたが人のこと
「傷つけちゃう、傷つけちゃう」って
恐れる癖があるのなら

本当に傷ついているのは
自分かもしれない。

ちょっと
「私が傷ついてる」って言ってみて。

本当はお父さんやお母さんに
好きなのに拒絶された
理不尽に責められた・・・

そんな「ちっちゃい私」も
けっこう傷ついているんだよ。

その子に
「ああ、傷ついちゃったねー。
ショックだったねー。
もう大丈夫だよ。」
って言ってあげて。

 

あなたが人のこと
「心配だ、心配だ」って
不安がってばっかりいるなら

本当に不安なのは
自分のことかもしれない。

ちょっと
「私のことが心配だ」って言ってみて。

本当はお父さんやお母さんに
守ってもらいたかったのに
安心させてもらいたかったのに
それを感じることができなかった・・・

そんな「ちっちゃい私」も
自分が生きられるのかどうか
心配でしょうがないんだよ。

その子に
「ああ、怖かったねー。
不安だったねー。
もう大丈夫だよ」
って言ってあげて。

そうやって
元々の自分の「本当の感情」
にアクセスできたら
もうそれは問題ではなくなるから大丈夫。

それはやめることもできる

でもね、自分のそんな「本当の感情」を
まともに感じてしまうのがこわいんだね。

感じてしまったら
悲しくてみじめで
どうしようもなくなっちゃうような気がして。

だから人はそれを
自分には「ないこと」にする。

そして他人の上にそれを見て

「怒らせないように!」
「かわいそう!」
「傷つけないように!
「心配、心配!」

って、感情のドラマを
今日もたくさんやることになる。

やりたかったら
好きなだけやればいいね。

でも、やめることもできる
ってことも
心にとめておいてね。

 

 


この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理コンサルタント/作曲家/ピアニスト
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
 
東京芸大作曲科卒業後、演奏家・作曲家として活動。アーティストのツアーサポートや編曲、アニメやドラマのサントラ作曲等を手がける。
 
音楽での燃え尽き体験をきっかけに、心理カウンセリング/セラピーへ転身。
悩みの根本原因に迫るオリジナルメソッド「ビリーフリセット®」を提唱し、前に進みたい人、人生の転機に直面した人などを新しいステージへと導く個人セッションや講座を開催。「ビリーフリセットで人生が変わった!」という人多数。カウンセラー養成講座も開催し門下の認定カウンセラーを多数輩出している。
その他、心と意識をクリアにするサウンド瞑想など、独自の立ち位置で音楽制作やライブイベント等も行っている。

◎一般社団法人ビリーフリセット協会代表理事
◎淨音堂株式会社代表取締役

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