4月からオープンしたサロンには、自宅から自転車で通っています。
桜の名所・小石川の播磨坂を下り、緑濃い小石川植物園、東洋大学の横を過ぎ・・・
ちょうど桜も満喫。桜が終われば花ミズキ。
日ごとに青々と葉を伸ばす緑も満喫。
ちょっと気持ちのいい通勤路なのです。
サロンでは、皆さんがいらっしゃる時間以外、1人でいてもなんだか楽しく、
つい長居したくなります。
まず、ピアノを気兼ねなく弾けること。
以前、自宅にピアノがあった頃は、いちおうピアノの許可はもらっているものの
防音環境ではないので、やはりちょっと遠慮ぎみでした。
夫が家で仕事をするようになってからは、どうしても気を使うようになって。
ところが、サロンは音楽専用マンションなので、堂々と音が出せる。
夫もいないし(笑)
たぶんこれから、音楽を聴いたりももっとするような気もしてくる。
少し前に気がついたんです。
お客さまをお迎えするためのサロンと思っていたけど、もう一つ、
私自身が音楽に向き合い直すための場所でもあったんだなー、と。
おかげさまで、セラピーのセッションをさせて頂く中で、
どんどん音楽が楽しくなっています。
こういう風に音楽をやりたかったんだよね!っていうかんじ。
そして、私が今までやってきたことが、
これならぜ~んぶ見事に生きるじゃないか!? っていう安堵感。
そのことを皆さんがそれぞれに喜んで下さり、励まして下さることのありがたさ。
そうするとね、
ふと聴きたくなって聴いた音楽が(私はこれまでめったに音楽は聴かないんですが)
すご~く心にしみた瞬間があった。
あ、わかる。音楽の言ってることが、こんなにわかる。
余計な思惑なしに、音楽が音楽として伝わってきて、すごく新鮮だった。
あ~、音楽と仲直りできてきてる。って思った。
そこのところはすごく苦しんだから。
「なんで?意味わからない」っていう人も多いかもしれません。
「芸大出て、エリートで、好きなこと仕事にして、うまくいって、
何の不満が?」
っていうふうに見えるかもしれません。
「音楽家は音楽大好きなんでしょう」と思われているかもしれません。
違うんですよ。
好きだったからこそ、真剣に深入りして、深みにはまって苦しむ、
っていう場合もあるんです。
「音楽」が「音が苦」になる時っていうのがあるんです。
実際、これまでもセラピーの中で、何人もの方が、
音楽と自分との間で何らかのわだかまりを抱えていることを語ってくださいました。
音楽は人間に深く関わるものだからこそ、
その関わりがねじれちゃったらすごく苦しむんです。
私は、音楽で苦しんだことに関してはかなり自信があります!(笑)
だから、音楽で苦しむ人に寄り添う自信もちょっとだけあります(微笑)
今すぐじゃなくてもね。いつか、必要な時に、
そんなふうに音楽で苦しむ人が、そっと訪ねてきてくれたらなあって
思っているのです。
その苦しみを抜けたら、新しい世界が見えることも、ちょっとわかってきたからね。
私はたぶん、これからもっと音楽が楽しくなるような気がします。