あの人がこうだから!!
人間関係のストレス。
聞いただけで
うへ〜、どよ〜ん、としそうなシンドさがありますね。
私たちはなぜ
こういうシンドさを味わっているのでしょうか。
だって
あの人がこうだから
こうしてくれないから
あんなことをするから
そんなこともやらないから
こんな言い方をするから
こんなふうに言ってくれないから
あの人はこうすればいいのに
ああするべきじゃないのに
こうするべきなのに
こうしてほしいのに
なんでこうなんだ
なんであんなふうなんだ
なんでできないんだ
なにをやっているんだ
あの人にどう思われるか
なんて言われるか
こんなこと言われた
あんなことされた
これまでだってそう
どうせこれからもずっとそう
だからもうされないように
言われないように
でもこっちだって言いたい
でも言うわけにはいかない
あああああもうぉ〜〜〜
言い出したら限りなく出てくる「あの人」の話(笑)。
つまり
あの人があんなに〇〇だから
私はこんなヒドイ思いをしている!
というのがストレスというわけですね。
「原因と結果」を逆転させる
原因:あの人がこうだから
↓
結果:私はこんな思いをしている
こういう原因と結果のとらえ方が
今までの私たち一般の「当たり前」としてあります。
けれど、このとらえ方をしている限り
ストレスや苦しみから逃れられることはありません。
なぜなら、これだと
「困ったあの人」がなんとかしてくれない限り
私の苦しみは一生終わらない、
と自ら言っていることになるからです。
こんな絶望的なことはありませんね。
心理の世界では、
なによりも自分が楽になるために
この論理の限界を破ることから始めます。
本当にこの苦しみから自由になりたければ
「あの人」ではなく
「自分の心」に向き合う必要があります。
そして
本当に心に向き合おうとするならば
この従来の「原因→結果」の関係のとらえ方を
根本的に転換する必要があります。
つまりそれは
原因:あの人がこうだから
↓
結果:私はこんな思いをしている
というとらえ方から
原因:私の思い(考え)がこうだから
↓
結果:こんな姿のあの人(世界)が現れている
というふうに、
「原因→結果」関係を逆転させる見方を身につけることです。
「現れている」という言い方が
ピンと来ない方もいるかもしれませんが、
もうちょっとわかりやすく例えるなら
こんなかんじはどうでしょう。
原因:私が黄色いメガネをかけているから
↓
結果:あの人も世界もまっ黄色だ
心に取り組むということは
「もしかして、自分がメガネを
かけているんじゃないか?」
と疑ってみることです。
「私はいったいどんなメガネを
かけているんだろう?」
と探究することです。
「こんなメガネをかけていたから、
あの人や世界がこうなっていたのか!」
と気づくことです。
「あら〜、メガネがなかったら
あの人も世界もこうだったの!?」
と驚くことです。
「メガネ」とは
自分の頭の中の思考のことです。
原因:私の思い(考え)がこうだから
↓
結果:こんな姿のあの人(世界)が現れている
ということは
原因:私がこういう脚本を書いているから
↓
結果:こんな登場人物が現れて、
こんなドラマが繰り広げられる
というふうにも言うことができますし
結局は
原因:私がこういう考えを握りしめているから
↓
結果:ほかならぬ私が苦しむことになる
ということでもあるのです。
新しい「原因→結果」関係を身につける練習
これまでの
原因:あの人がこうだから
↓
結果:私はこんな思いをしている
という「原因→結果」のとらえ方に慣れていると、
そうではない逆のとらえ方はとても難しく、
現実的ではないように感じるかもしれません。
そうです。
まさに、今まで「現実」と思っていたことが
逆転してしまうことだからです。
確かに「今まで見ていた現実」的ではないかもしれません。
でも、これも練習と慣れです。
このとらえ方に何度もトライして
少しずつ実感を深めていくと
だんだんと、
この逆のとらえ方で考えている瞬間が増えてくるでしょう。
その練習が進むにしたがって
次第にストレスに振り回されることが少なくなっていることに
気づくかもしれません。