「自分にOKを出す」は、このブログのテーマでもあり、
私がカウンセラー/セラピストとしてこだわりたいテーマでもあります。
自分にOKを出す
自分を認める
この自分でいいと思える
つまり自己肯定。
「自信が持てないんです」という方も
「自分がよくわからなくて」という方も
結局、これができたら何も問題はないのです。
本当に自己肯定できたら、
ほぼすべての悩みや問題は
そもそも存在しないことに気がつくでしょう。
わかってるけど。
でも、できなくて。
そう思えなくて。
それができたら苦労はしないでしょー。
というところで私たちは困っているんですよね。
「自分にOKを出す」で間違えやすいこと
よくある誤解ですが
「自分にOKを出す」というのは、「OKを出せるくらい優れた自分になる」ということではありません。
「ダメな部分を減らす」ということでもありません。
よくやってしまうのは、
今の自分にはOKだせないから、
もっとOKになれるよう
欠点を減らすようにがんばらなくちゃ。
克服しなくちゃ。
努力しなくちゃ。
成長しなくちゃ。
自己肯定感を上げなくちゃ。
っていうやつ。
まことに残念ながら、実はこの回路では、自己肯定感は上がらないんです。
いくら「肯定できる部分」を増やして積み上げたとしても、その土台に「自己否定」があいかわらず居座っていたら、心の土台はやっぱり「自己否定」だからです。
何かのきっかけで「肯定できる部分」が崩れた時には、その下にある「自己否定」がむき出しになるでしょう。
そして、実はそもそも自分の中に「OKな自分」と「ダメな自分」を作って分けてしまうこと。
これこそが、苦しみのモトなのだと私は考えています。
こんなかんじ。
「OK」な方は許せるし、好きになれるような気もするけど
「ダメ」な方がこんなにあるからまだまだ私はダメ!
こんな私は見せられない!隠さなくっちゃ、克服しなくっちゃ、って思ったりしています。
自分の半分しかOKじゃないとしたら、半分の自分で生きることになりますよね。
そしたらパワーも半分、ということになりはしませんでしょうか。
この2分割・色分けを決めているのは、自分なのです。
すでに自分の中に、なんだかわからないけど「基準ライン」みたいなものが存在しています。
この基準ラインに、すっごく苦しむんですよね。
「だって、人が、世間が、世の中がそういうでしょう・・・」っていうかもしれないけど
その「人とは、世間とは、世の中とはこういうもの」と思っているのは誰?
自分です。
「そういう世間の基準てこうでしょ?」と思っているのは誰?
自分です。
その「基準ライン」はあくまでも、自分の中にあるものであり、いつのまにか、どこからか取り入れてしまったもの。
その基準によって、自分を審判した結果、「ダメ印」をつけられたアレコレが、心の奥にしまわれていくのです。
自分の中に「ダメ」がいっぱい
自分の中で「ダメ印」をつけていることにはどんなものがあるでしょう。
自分の性格、容姿、才能、個性、能力、振る舞い、言い方、やり方、思い方、感じ方、
時には自分の存在そのものにさえ「ダメ印」がついていることもあります。
その他にも、過去のさまざまな出来事、家族、環境、境遇、運命、経験、体験・・・
そんなことにも私たちは「ダメ」印をつけているものです。
だから、自分の中に「ダメ」がいっぱい。
あんまり「ダメ」がいっぱいになるとこんなかんじ。
だから、「こんな自分が嫌い!」と、泣きながら言いたくなってしまうのですね。
こんなに自分のほとんどを「ダメ」なことにしていたら
「あってはならない」ことにしていたら
自分を生きるパワーは何%残っているでしょうか?
いやはや、ほとんど自分不在になってしまいますね。
だから、いっつも「あの人がこうで、この人がああで、その人がこうだから!」って人のことばっかりにエネルギーを吸い取られてしまうのです。
そして、ここが心の法則のコワいところなんですが、
自分のことに「ダメ印」をつけて嫌った分だけ、まわりにも「ダメな人」や「嫌いな人・苦手な人」がたくさん現れて苦しむことになるのです。
こんなかんじ。
だから、自分の中に「ダメな自分」や「嫌いな自分」をいっぱい持っている人は、その分だけ、人間関係をはじめとして、いろんな悩みがいっぱいになってしまうのです。
であれば。
悩みの解決というのは、まわりの誰それさんをなんとかすることではなくて、自分の中の「ダメ」を減らしていけばいいのです。
相手をなんとかしなくていいんだから、
自分のことさえなんとかすればいいんだから、
簡単ですね?(^ ^)
それが、心の世界、セラピーの世界の考え方です。
だから、セラピーやカウンセリングというものは、この自分の中の「ダメ」を減らしていくことが目的!といってもいいくらいなのです。
自分につけた「ダメ印」を外す
それは、「ダメ」な自分を直すのではないのです。
くれぐれも、ここ間違えないでね。
「ダメ」を直すのではなく、
自分でつけた「ダメ印」を外していくこと。
自分の性格、容姿、才能、個性、能力、振る舞い、言い方、やり方、思い方、感じ方、
時には自分の存在そのもの
過去のさまざまな出来事、家族、環境、境遇、運命、経験、体験・・・
自分の中のそういったもの全てから
「ダメ印」を外して
「それでいいじゃん。」
「これでもよかったじゃん。」
「あー、もういいわ。」
「なんでもいーわ。」
ってなっていくことなのです。
それは、このように、ダメを減らしてOKを増やす、というかんじではなく
「これOK、これダメ」と審判していた「自分の基準ライン」をとっぱらって
この2分思考を無効にして
「何があっても、全部いい」
「こっちでも、そっちでも、どっちでもいい」
にすることなのです。
もともと私たちの中身は多面的なもの。
いろーんな自分がいます。
これも、あれも、こんなのも、あんなのも、そんなのも、どんな色の自分も、全部自分。
全部あってOK!あるならあってOK!
今まで「ダメ印」をつけていたものが一つ一つ「いいんじゃないの」に変わっていくと、たぶん、だんだんとこんなかんじになり・・・・
究極、こうなるんではないかと思います。
これを「統合」といいます。
違うもの、あらゆるものを、一つの場の中に包み込んで「あるがまま」にしておけること。
その上で、自在な選択をしていけること。
あるものを「ある」と認めて、そのまんまにしておくことを「あるがまま」といいます。
あるものをあると認めることができるからこそ、よけいな緊張がなくなり、心は軽く自由になり
あらゆる選択肢の中から、その時その場の「最善、最良」をクリアーな思考で選択することができるのです。
自分が自分につけた「ダメ印」をコツコツと外していくことが自己肯定への道のりであり
「ダメ印」を外したら
「なんだ、あるんだからあるでOKじゃん。何か問題が?」
ってことになるのだと思います。
それが、私の考える
「自分にOK!」ということなのです。