タイムマネジメント!昔の経験は無駄にならない

プロとして行うカウンセリング/コンサルティングで、大事なことは何か?

見立て?
技術?
共感力?
傾聴力?
ラポール?
あり方?

たしかにどれも大事。

でも、意外なようで大事なこと。
それは

タイムマネジメント!

90分〜120分という限られた時間内で、最善の着地へ至ること。

できるだけ寄り添いながら
できるだけ深く掘り下げ
できるだけ鋭くポイントを定め
できるだけ体感実感していただきながら
できるだけの納得と理解を誘い
できるだけスッキリとリセットかける

それを時間内で!

というゴールに向かって、常に時計をチラ見しながら進めているのです。

カウンセリングのタイムマネジメント

カウンセリングは一人一人違う生身の人間相手。

マニュアルではできないので、一瞬一瞬の流れを読んでいくしかない。

だから、いつどこで何が出るのか出ないのか、そんなことはわからない。

どこにたどり着くのかもわからない。

なんだけど、約2時間で「最善」というゴールに着地するべし。

という命題です。

 

そうするとですね、メリハリの判断が不可欠になるのです。

じっくり寄り添うところは寄り添う。
待つところは待つ。
粘るところは粘る。

同時に

切るところは切る。
見送るところは見送る。
諦めるところは諦める。

両方が必要。

じっくりいきたいのは山々だけど、振り切って進む!という部分もないと、とても時間内に決着はつかないのですよね。

タイムマネジメント!

私は一対一の個人セッションでも、大人数のワークショップでのセッションでも、そういう緊張感をいつも味わいながら最前の着地を目指しています。

この感覚はいつもついて回るなあ〜・・と思っていたら、そうそう思い出した。

これ、昔私が音楽やってた頃、スタジオでいっつも味わっていた感覚と同じ!

レコーディングのタイムマネジメント

私は以前、作曲家/アレンジャーとして、曲を作って譜面を書いてスタジオミュージシャンに演奏してもらってレコーディングする、という仕事をしていました。

特に大編成の生楽器を同時録音できるような大型スタジオというのは、値段がベラボーに高いです。

時間あたり◯万円 とか普通です。

しかもスタジオミュージシャンは時給が超高いので、仮に1時間予定をオーバーしただけで、スタジオ代、ミュージシシャン代、エンジニア代、全部に超過料金がかかって◯十万円が吹っ飛ぶ・・・というリスクがあるわけです。

もちろん私がお金を出すわけじゃなくて、それは制作元の会社さんが出すわけだけど、だからこそ現場でレコーディングを進めるアレンジャーが時間内で録音を完了することができないと、関係各所に大迷惑をかけることになるんですね。

なのでアレンジャーはスタジオ現場で、「今日はスタジオ何時間押さえで何曲だから、1曲あたり何分(時間)で!」っていうスケジュールをあらかじめキッチリ立てて、絶対に時間内に最善のテイクを録るべし!という命題と常に向き合いながら、現場を仕切ることになるのです。

そうなると、これもやっぱりアレですよ、

メリハリ。

ミュージシャンによい演奏をしてもらって、よいテイクを録るために

待つところは待つ。
こだわるところはこだわる。
粘るところは粘る。

は大事なんだけど、同時に

切るところは切る。
見送るところは見送る。
諦めるところは諦める。

という両方の判断が必要なんです。

ミュージシャンの人たちって、やっぱりちゃんとした仕事を残したいから、納得のいくまでやりたがったり、細かいところを修正したがったりします。

もちろんつきあえるところはつきあいます。

そうやって時間内にみんなが納得いくテイクが録れたら、みんなうれしいもの。

だけど、時計との兼ね合いで、そこを振り切って「大丈夫です!これでOKいただきます。じゃ次。」と言い切って進まなきゃならない時もある。

あるいは私自身も「あー、あそこのところ、もうちょっとこうしてほしかったなあ。もう1回やれるかなあ・・・ああ無理だわ、ここは涙を呑んでスルーか。。。」なんてこともある。

そのたびに、いつもちょっと胸が痛んだものです。

そして、常に時計をチラ見。

何分経過。あと何分。

ああ、タイムマネジメント!

他のアレンジャーさんのお気持ちは知りませんが、私にとっては、レコーディングはいつもそういう緊張感と「粘るか/切るか」のせめぎ合いの判断がついて回る現場でした。

昔の経験は無駄にならない

ああ、似てるわ〜。

感覚同じだわ〜。

だから私、今の仕事はイチから未経験で始めたかんじがしないんだわ〜。

見かけ上のカタチは違うけど、やってることの性質は通じるものがある。

そう考えたら

10年以上やっていた音楽学校での個人レッスン経験は、そのまんま一対一のカウンセリングに通じるし

プロ志望の生徒さんたち相手にアレンジの理論と実習を教えるグループ授業とか、そのまんま今のカウンセラー養成講座に通じるし。

つまりあれですね、

仕事変えても
前の経験はちゃんと生きるし
本質は地続きだよ

ってことですね。

 

今ね、もしかしたら「仕事変えようかなあ・・」って考え始めている人もいるかもしれない。

でもその時に

「じゃあこれまでは何だったのかな。意味あったのかな。これまでを全部捨ててしまうの?あーあ、またイチから出直しかあ・・」

なんて考えると、怖くなったり虚しくなったりするかもしれない。

でもね、すぐにはわからなくても。

見かけ上は全然違っても。

ガムシャラに次のステージでがんばってみたら

ふと振り返ると

昔耕した自分の地面が、ちゃんと見えない財産となって、今の自分を支えてくれていることがわかる時が来るでしょう。

タイムマネジメント!

この言葉から、そんな今と昔がつながって見えてきました。

 

 


この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理コンサルタント/講師/音楽家
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
ビリーフリセット・クリエーションズ株式会社代表取締役
 
東京芸術大学作曲科卒業後、アーティストのツアーサポートや編曲、アニメやドラマのサントラ作曲等を手がけ約20年活動。
音楽での燃え尽き体験をきっかけに、心理カウンセラーへ転身。
非合理な思い込みを外して本来の力を解放するオリジナルメソッド「ビリーフリセット®」を提唱し、人生の転機に直面した人を新しいステージへと導く個人セッションや講座を開催。「ビリーフリセットで人生が変わった!」という人多数。
カウンセラー養成講座も開催し門下の認定カウンセラーを多数輩出している。
現在はカウンセラー養成の枠を超えて「リーダーズ講座」として長期講座を開催。経営者やリーダー層からの信頼を得て、企業研修にも発展。企業向けオンライン講座「Udemyビジネス」で「はじめての傾聴」動画講座が登録者1万8千名を超えるベストセラーとなっている。

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