両手伴奏のフォーム
前回まで、コード弾きの基本的なステップを書いてきました。
・第1ステップ 基本形について
・第2ステップ 転回形について
・第3ステップ 基本形・転回形合わせた実践編
ピアノソロの場合、1人でメロディーとコードを両方やりますので、右手でメロディー、左手で伴奏というスタイルが基本になるでしょう。
そのため、コード弾きはまずは左手でできるようにしよう、というのが最初のステップになります。
もちろん、基本はそういう構造になります。(基本じゃない、応用もあるんですがまたの機会に)
で、今日は、そうではないパターン
「弾き語り」の伴奏はどうするの? ということについてです。
自分が歌いながらピアノを弾く、あるいは、誰か歌の人の伴奏をする時。
そういう時は、右手のメロディーは必要なくなりますので、まず、コード弾きは右手でやることになります。
や、もちろん、右手でメロディーを弾きながら歌ってもいいですが
ちょっとうっとおしいというか、
歌える人だったら、かえってメロディー弾きは邪魔になるし、両手を伴奏に回した方が、いっそうノリを作りやすくなります。
ということで、基本形・転回形は右手でも自由にできる必要があります。
コード弾きの練習を右手でもしていきましょう。
そして、左手は単音でベースをとります。こんなかんじのフォームです。
右手はコード、左手はルート
右手の形は、基本形でも転回形でも、どれでもOKです。
左手は単音で、ルート(=根音)つまり、コード記号の大文字部分を担当します。
Cのコードならド。Fだったらファ。
Dmだったらレ。G7だったらソ。
そして、コードが変わっていくときは、
右手に関しては前回の記事でお伝えしたような法則で、基本形・転回形とりまぜて近いところへ動かしていけばよいのです。
こちら参照
左手は、コードの大文字部分を単音でとっていきます。
大文字の後ろについたmとか7とかは気にせず、とにかく大文字だけとるのがベースの基本です。
これで歌伴できあがり
こういうフォームが作れるようになったら、あとはリズムをつけるだけ。
まずは、右手を四分音符4つ打ちしてみましょう。
はい。これだけで基本の歌伴になってしまいます。
これだけあれば最低限歌えるので、自分で弾き語りする程度ならこれでもいいでしょう。
さらに、リズムをちゃんと出そうと思ったら、ベースを動かします。
ベースのリズムパターンは、バンド演奏でベーシストがやることと同じと考えてかまいません。
定番のパターンというものがあります。
もちろん曲調によりますが、まずは練習として手をつけやすいもので。
8ビートだったらこんなかんじ。
曲のノリというものは、主にベースが握っています。
とりあえず右手はどっしりと4拍を刻みながら、左手でいかにシャキッと休符を入れ、心地よいアクセントをつけてリズムを「語る」ことができるか。
そこに、ノリのよい伴奏の鍵があります。
メトロノームに合わせて、このフォームの練習をするだけでも、コード弾きの練習に留まらず、とてもよいリズムトレーニングになります。
というわけで、4回にわたったコード弾き初心者さん向けの基本ステップ。
ひとまずこれでおしまいです。
☆旧ブログ「大人の音楽レッスン」より
2013年12月に書いた記事を加筆修正しました。