重要な心の力
心の基礎体力として
一番基本的で重要、かつパワフルなのは
・俯瞰力
・メタ認知
の力だと私は考えています。
俯瞰力とは、視座の高さ。
自分を含めた物事を
一段高いところから眺められる力。
メタ認知とは、自分に気づくこと。
視座高く俯瞰したところで
自分がいったい
何を思い考え行為していたか
自分のことを客観的に認識できる力。
これはもう
カウンセリングとか心理学とか
そういう領域の話ではありません。
これからを生きる人間の
能力として、知性として
必須の力だと思うのです。
なぜなら
何をどう認識するか?
によって
何を選択し、どう行動するか?
が変わってくるからです。
選択と行動が変われば
生まれる現実も変わることは
皆さんならば当然ご存知のはずです。
だからこそ
より良い現実を作りたいのなら
自分自身の視座を上げる。
認識の質を上げる。
そこからしか始まらない
ということです。
それゆえに
全ての大人、社会人が
この力を育てて伸ばしていけたら
個人の業績や人生の質のアップ
はもちろんのこと
社会全体のものすごい活力アップと
高視座・高次元への転換となり
さらには国自体の品位と力の取り戻し
にさえ影響し得る
と、私は思っています。
そんな「俯瞰力とメタ認知」を導く
私の最近のセッションスタイルについて
お話したいと思います。
悩んだ時は俯瞰する
人生にはさまざまな課題が現れます。
自分の手に余るような「課題」が
目の前に現れた時。
大体の場合
ネガティブな方に感情が揺れ動き
それを「問題だ!」と重く捉えます。
するとさらに
ネガティブな感情が噴き出して
心が重くなってしまいます。
それを「悩み」と言います。
だいたいの場合私たちはまず
こんなふうに考えるのではないでしょうか。
1.どうすればいいんだろう?
(やり方を考える)
2.何が悪かったんだろう?
(原因を考える)
この2つが頭の中にグルグルして
どうしようどうしよう
あれが悪かった、これが悪かった
私が悪かった、いえ誰々が悪かった
とはいえ、でもしかし
ああどうしようどうしよう
で、結局よく分からず
感情はますます揺れて
心はずっと重いまま・・・
いわばこの状態は
洗濯機の中でグルグル回っている状態。
この中でいくら
「どうしよう」と言っていても
答えは見えてきません。
そんな時に私の出番があるのですが
私はそこで何をするかといったら
自分を俯瞰する
ことへとガイドするのです。
つまり先ほどの
1.どうすればいいんだろう?
(やり方を考える)
2.何が悪かったんだろう?
(原因を考える)
ではなく、まずは
3.自分はどうなっていたんだろう?
(俯瞰する)
ということを
冷静かつクリアに観る。
ここを重要視していきます。
何を俯瞰するのか
自分はどうなっていたんだろう?
とはどういうことか
具体的にいうと、
その「問題」が現れる以前に
1.どういう心の状態だったのか
2.その心の状態になるには
どういう理由があったのか
3.その理由が生じる「核」となる
「ビリーフ(信じ込み)」は何か
4.そのビリーフと心の状態があるがゆえに
どういう行動をとっていたのか
5.その行動をとるがゆえに
人とどういう関係になっていたのか
6.その「心と行動と関係」によって
どういう現実が生まれることになったのか
という「必然と仕組み」を
まるで他人の人生を上から見るように
「こうなってたね〜
これやってたね〜
こういうわけだったね〜」
とただ観ていくのです。
それは仏教的な言葉で言えば
「因縁果報」
といってもいいでしょう。
こういう自分の心と行動が(因)
こういう関わりや環境を生み(縁)
その結果こういうことになる(果)
その現実によってこれを味わう(報)
という
心と現実の関係性の「道理」
というものがあるのです。
これを俯瞰できたら
単なる「悩みの次元」からは
大きく飛躍することができます。
「だからかー!」という深い納得と
それがわかればこそ
「ならばそうではない道を選ぼう」
という新しい選択となり
「じゃあこうしよう!」という
力強い意志が立ち上がります。
これは「洗濯機の真っ只中」にいる
ご本人1人ではなかなか難しいところ。
だからこそ、私が
その「洗濯機」を見下ろす
一段高い場所に一緒にお連れして
一緒に眺めるんですね。
まさに俯瞰です。
鳥の眼。
その視点に立つための
パワフルなツールの一つが
「ビリーフ」という理論体系です。
ビリーフという概念によって
人生の必然と仕組み・因縁果報は
クリアに説明がついていきます。
そうすると、その「必然と仕組み」には
明らかにパターン性があることが
見えてくるんです。
ナスカの地上絵
みたいなものかもしれません。
それが見えてしまった人は
「あ〜〜〜、こういう形!」
「これやってたのかー!」
と目からウロコがガサッと落ちて
「そりゃ、こうなるわな〜〜」
とズドーンと納得することになります。
これが「メタ認知」ということです。
つまり、この時点で
わけのわからない「悩みだ〜苦しみだ〜」
と思っていたことが
自分が作り出した現実であった
という観方に変わるんですね。
その時点で実は
ビリーフは自分自身から
離れていっています。
ビリーフが離れていったら
残るものは何?
「存在」です。
存在に戻ること。
それを「リセット」というわけですね。
この「存在」こそが
ニュートラルな「ゼロ地点」です。
そこに戻って立つからこそ
あらゆる方向に切り替えが可能になる。
ビリーフリセットでは
思考を点検・探求する
というプロセスの中に
こういうことが起きてくるのです。
変えられるのは自分
これは決して
「やっぱり私が悪かった!」
という話ではないのです。
物事を本当に変えたかったら、まず
自分に変えられる力がある
変えられるのは自分だ
というところに立たなければ
始まりません。
だからこそ、まずは
これを作っていたのは自分だった
という「因縁果報」の視点に立つことが
自分の力を行使する
「主導権」を取り戻す一歩
になるのです。
それを心の底から納得するために
まずは
自分の心と現実をニュートラルに
「俯瞰」するということ
そして「あーこれをやってたのか」
と「メタ認知」すること。
この2つが必須ということです。
「ビリーフリセット」は思考法である
以上のような考え方やアプローチは
ある意味、自己責任の発想であり
自分がしっかりしていないと
向き合えないタフな道
という印象もするかもしれませんが
逆に
なんとなく感情を流して
とりあえずいいか・・・
みたいな曖昧な着地では
満足いかないタイプの方には
とても向いていると思います。
私がこれまでずっとやってきた
「ビリーフリセット」とは
実はこういうことをやっていたのです。
これは
カウンセリングではない。
セラピーでもない。
コーチングでもない。
心理学でさえ、ない。
と思います。
「思考法」というのが
今のところ一番
しっくりくるように思います。
「ビリーフリセット」という思考法。
俯瞰力を育て
メタ認知力を磨き
視座を上げたクリアな認識で
新しい現実を拓く
それを可能にする思考法だからこそ
カウンセリングにもセラピーにも
コーチングにも社内面談にも
幅色く使っていける可能性を
秘めているのだと思います。
そう捉えてみると
これから考えていけることも
いろいろ出てきそうです。
また、少しずつ
語っていこうと思います。