「なかなか決められない人」の心理

Dreaming

不安、迷い、焦り・・・。
やったことのないことや答えのない問題を前にして
そんな気持ちに呑まれ、なかなか決められない。

どうしたらいいんだろう?
どうすればいいの?
どうしよう、どうしよう・・・・。

とグルグルしてしまうこと、ありますね。

なかなか決められない人の心理

「決めるのが苦手」
「なかなか決められない」
という方はたくさんいらっしゃいます。
いつも同じところでグルグルしちゃったり
なかなか状況や行動を変えられなかったりするのですよね。

「決められない」の奥にある原因は何なのでしょうか。
考えられる心理的な原因として

1つは、
「自分を信じる力」が弱いこと。

もう一つは
自分が本当に求めていることを自覚できていないこと。

だといえるのではないかと思います。

原因1.「自分を信じる力」が弱いこと

実は、「決める」ということは
「信じる」ということと大きく関連しています。

まずは、自分自身。
そう感じる自分の感覚。
そう考えた自分の判断。
なんとかできる自分の力。

そういったものを信じられないと、なかなか決めることはできません。

自分で決められない人は、よく
自分のかわりに信頼できる誰かに決めてもらいたくなります。
それは、自分の感覚や判断が信じられず
確かそうな誰かの感覚や判断の方が「正しい」と思っているからです。

そして、自分で決められない人は「正しさ」にこだわります。
「正しい判断、正解というものがあり、それを選ばなければ!」
と感じているのですね。
その「正しさ」は自分以外の、他人や世間が持っていると感じています。

だから、誰かに「正しい答え」を教えてもらいたい。
「正しいものを選んだら、安全だ、うまくいく」と信じているのですね。

そう。これも信じているのです。
自分以外の、世間や他人の基準(のようなもの)を。
その「世間や他人の基準は確かなものだ」ということを。
「それに従えば安全であるはずだ」ということを。

だから、そういう「正解」があればやっと決められる・・・ような気がする。
のですが。

でも実は、それは自分が「決めている」というより
世間の基準に「従っている」のですけれどね。
つまり
「自分は世間の基準に従う」ということを決めたのですね。

そういう意味では、それも一つの「決める」ではあります。

だけど・・・

原因2.自分が本当に求めていることを自覚できていないこと

だけど、そういう世間や他人の基準に従うことを選ぼうとした時に
こんな気持ちが残るとしたら。

なんだかわからないけど、スッキリしない。
モヤモヤする。
「そうしなきゃ。それがいいのだろうからそうしよう。」とは思うけれど
なんだかシャキッとやる気がでない。

そしてこんどは、
そういうやる気がでない自分、実際あんまりやってない自分を
どこかでわかっていますから、
「やる気がでない自分はダメだ。やってない自分はやっぱりダメだ」と
自己嫌悪や罪悪感を感じる・・・・。

だとしたら、
そうやって決めたつもりのことは、実は
あなたが本当に求めた答えではない、
自分自身がそうしたいと思って決めたことではない可能性があるということです。

本当に自分の気持ちに沿って決めた時は
スッキリ、シャッキリ、元気もやる気もが出るものですから。

モヤモヤするなら、きっとそれは
自分の気持ちに沿って決めたのではないのです。

「しなきゃいけない・・・でもしたくない」
「こうするべきなんだろう・・・でもしたくない」

そんなふうにグルグルして決められない時は、
まず、その
「いけない」とか「べきだ」とかがなかったら
ほんとのほんとは自分は何を望んでいるのか
よく考えてみるといいですね。

これを認めるのは、意外とハードルが高いのです。
ある意味ショックを受ける可能性があります。
無意識に「そんなことを望むなんて、ダメだ、危険だ」と
思っている可能性があるからです。

たとえば、
「ほんとのほんとはなーーんにもしたくない!
ただただ毎日寝ていたいだけ!」
だったりしたら。

そんなあなたはきっと、
とってもとっても疲れているのかもしれないし
身体が限界だと叫んでいるのかもしれない。

あるいは、
本当になんにもしないこと、楽なことが
一番好きなのかもしれません。

でもそのことを「いけないことだ!」と思っているでしょう。

いいじゃないですか。
そうしたいなら、そうしたいと思っていいんですよ。
堂々と思いましょうよ。

「ああ、私はほんとはそんなことを望んでいたんだ!」

ということに気がつくことが、スッキリの第一歩であり、
そこに気がついたら、
「本当に望むことを実現していくために何をすればいいか」を考えることに
「やる気が」わいてきたりするかもしれません。

そうしたら、こんどは
世間や他人の基準に従うのか、自分の気持ちに従うのか
「決める」ということがテーマになってきますね。

だから、結局 1. に戻ります。
自分を信じること、なんです。

決めることは信じること。信じるとは飛ぶこと

本当に、自分で決めるとは。
他人ではなく、世間ではなく
自分自身を信じる力がないとできません。

そう感じた自分の感覚を信じる。
そう考えた自分の判断を信じる。
そう選択した先に起こる出来事に対処できる自分の力を信じる。
どういう結果になろうと、そこからなんとかできる自分を信じる。

そのようなこと。つまり「自己信頼」です。
それがあるから、「よし!これでいくぞ!」と決められるのです。

そして、その先には

自分の周りの人達の愛と力を信じる
自分を生かしている世界と宇宙の流れを信じる
きっとこうなっていくだろう未来を信じる

ということにもつながってきます。

自分と他人と世界と未来を
信じることができれればできるほど、

「決める」ということは容易になっていきます。

「信じる」ことには、実は保証も確かな根拠もありません。
保証も確かな根拠もないけれど、
「きっとそうだろう」と思い込むことが「信じる」ということなのですから。

もちろん、決める前に
実際に人の話を聞いたり、情報や資料を集めたりして
リサーチすることが有効なことも大いにあります。

それはそれで精一杯やった上で、
でも「どうするか」決めるのは、最終的には自分。

「自分はこうしようと思う。」その一点に集約すること。

信じるということは、いわば崖から「飛ぶ」ことです。
先のことは、本当は誰にもわからない。
結果はやってみなければわからない。
わからないけど、エイヤッと「飛ぶ」のが信じるということであり
決めるということです。

そういう意味で、決められない原因をもう一つ追加。

原因3.リスクをとるのは絶対に嫌!と思っていること。

実はこれもすごく大きいです。

リスクをとる、とは、リスクを冒すという意味ではありません。

どんな道を選んでもリスクが降りかかる可能性はあることを認めることであり、
降りかかってしまったら引き受けるという覚悟を
あらかじめしておくということです。

それがあれば、決められるようになります。

そこには
「ここまできたらもういい!なんでもきやがれ!」
という心が必要になります。

それが
肚を決める。
覚悟を決める。
ということ。

だから、自己信頼。

なかなか決められない人は、まず

世間の声じゃなくて、自分自身の心の声をちゃんと聴く
そして、自分の心が本当に言っていることをちゃんと認める

というところから始めてみてはいかがでしょうか。

 


この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理コンサルタント/講師/音楽家
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
ビリーフリセット・クリエーションズ株式会社代表取締役
 
東京芸術大学作曲科卒業後、アーティストのツアーサポートや編曲、アニメやドラマのサントラ作曲等を手がけ約20年活動。
音楽での燃え尽き体験をきっかけに、心理カウンセラーへ転身。
非合理な思い込みを外して本来の力を解放するオリジナルメソッド「ビリーフリセット®」を提唱し、人生の転機に直面した人を新しいステージへと導く個人セッションや講座を開催。「ビリーフリセットで人生が変わった!」という人多数。
カウンセラー養成講座も開催し門下の認定カウンセラーを多数輩出している。
現在はカウンセラー養成の枠を超えて「リーダーズ講座」として長期講座を開催。経営者やリーダー層からの信頼を得て、企業研修にも発展。企業向けオンライン講座「Udemyビジネス」で「はじめての傾聴」動画講座が登録者1万8千名を超えるベストセラーとなっている。

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