突然ですが
あなたは今、平和ですか?
と問われると
さあ、平和ってなんだっけ?
なんのことを平和って言うのだっけ?
なんて、あらためて考え始めますよね。
平和かどうか考えるには
大きく3つあるのかな、と思います。
1. 今、世界が平和であるか。
2. 今、自分のいる場所が平和であるか。
3. 今、自分の心の中が平和であるか。
この3つのうち、本当に私たちが
リアルに確証できる「平和」は
2と3だけです。
1. 今、世界が平和であるか
については実のところ
私たちには何一つわからない
というのが真実だともいえます。
なぜなら、私たちが「世界」と
思っている諸外国のことは
自分が実際に見たわけでも
体験しているわけでもない
ただの情報でしかないからです。
自分がその地に行った時に
見た、聞いた、体験したことは
おそらく事実でしょう。
そうでないのなら
ただテレビで見た、ネットで見た
何かで読んだ・・・だけなのなら
それはただの情報にすぎません。
それは情報なのか。
体験している現実なのか。
この区別をつける。
情報を見分けて現実に戻る。
という力が、本当に大切だと
あらためて私は思います。
テレビの向こうの「世界」
多くの人は、テレビで映されたものや
メディアで流された文字を見て
「世界はこうだ」と認識しています。
まるで「世界」とはメディアの向こうに
確かにあるかのように
無意識に思ってしまうことが
当たり前になっています。
だから、メディアの向こうに
「戦争」が映し出されると
世界は戦争中であることになるのです。
その間、メディアでとりあげられない
該当地域以外の
ほとんどの地域で営まれている
普通に平和な日常があることなど
まったく視界に入らなくなります。
世界は平和ではない。
今は、平和ではない。
それは絶対に本当でしょうか?
たしかにそれは
まるっきり嘘ではなでしょう。
でも、必ずそうとも言い切れない
かもしれない。
嘘か本当か
言い切れるような根拠さえ
私たちは何も持っていません。
体験していないからです。
そんなことさえ本当はわからない。
わからない
なんとも言いようがない
だけが本当です。
この白黒ハッキリしない
居心地の悪い場所に
心を安住させることができたら
そこに、心の平和があります。
今ここ、現実はどうか?
さて、ではもっとリアルに
平和を感じる方法です。
2. 今、自分のいる場所が平和であるか。
「自分のいる場所」とはまさに
今、あなたの身体がある、そこ。
自分の身体が今、どこにあるか
見渡してください。
それが家のリビングなら、そこ。
それが今電車の中なら、そこ。
それが今オフィスであるなら、そこ。
今、あなたの身体がある場所、そこ。
それが一番確かにリアルな
「自分がいる場所」です。
その場所が、今、この瞬間
平和であるかどうか
まわりを見回してみてください。
天変地異が起こっていますか?
銃撃戦が行われていますか?
ゴジラが襲ってきている最中ですか?
殺人鬼が刃物を振り回していますか?
病で人がバタバタ倒れていますか?
たぶんほとんどの人は
「No」であると思います、笑。
だいたいの場合
普通になんてことのない時間が
今その瞬間にも、のらり〜と
継続しているのではないでしょうか。
ということは、今ここにおいて
そこはおおむね平和
なのではないでしょうか。
その「リアルな平和」に
気がついてみることが大事です。
ああ、今ここは平和なんだ。と。
そこで一つ、安心していいのです。
まずは安心してみましょう。
「そんなこと言っても
この瞬間にも世界では!!!」と、
わざわざ危機感を
煽らなくていいのです。
それは情報です。
すべての情報と思考を
一旦オフにしたら?
そこには今ここがあります。
この場所に自分の身体が
確かにいるということ。
それだけがリアル(現実)です。
それを感じて
息を深く吐いて
安心して
身体をゆるめてあげてください。
身体がゆるむと
その時、心も平和になります。
脳内が大変
「いえいえ!ウチは不登校の子供が大変なんです!!ちっとも平和じゃありません」
「ウチは今日も夫婦で冷戦なんです!ちっとも平和じゃありません」
「今月もお金が超ピンチ!ちっとも平和じゃありません」
という方も
いらっしゃるかもしれません。
たしかに大変な状況の中にあって
ご苦労されていることかと思います。
大変ですよね。
しかし、これに関しても
あえて思考の実験をしてみましょう。
本当に今ここリアルタイムで
この身体に大変な状況が
押し寄せている時間と
(たとえば不登校のお子さんが
暴れている!とか、、)
今ここはそうではないけれど
頭の中に不安や怒りや葛藤や
諸々の感情や思考が常時押し寄せて
「大変!」と感じている時間と
どちらの方が長いのだろうか?
と冷静に考えるならば
おそらく圧倒的に後者の
「脳内大変」の時間の方が
多いのではないでしょうか。
現実、ゆったりお茶を飲みながら
脳内だけが「大変!大変!」
になっていることも
あるかもしれませんよね。
ということは、
圧倒的に平和ではないのは
自分の脳内であり、心である
ということになります。
そのことに気づくだけでも
大変な状況にあっても少し
落ち着きを取り戻すことができます。
ああ、何よりも大変なのは
現実というより
私の頭の中なのだわ・・・
そう眺めてみるところから
脳内の整理と
心のポジション取りによって
その苦しみから脱ける道筋が
始まる可能性があります。
ビリーフリセットによる現状打開のプロセス
ビリーフリセットによって
現実を打開しようとする時は
この「脳内大変」になっていることに
まず気がつくことから始めます。
気がついたら
どのような仕組みで「脳内大変」
になっているのかを見抜きます。
そこには、自分で気づいていない
〜〜〜べき
〜〜〜ねば
といった思考や
こうなったら、ああなったら・・
という恐怖の未来予測や
あの時ああだったから
こうだったから・・
という絶望の過去ストーリーや
絶対に二度と味わいたくない
抑圧した感情と思い込み、等々
すなわちビリーフシステムが
「脳内大変」を再生産させる仕組みとして
作動し続けています。
だから、その原動力である
ビリーフを見抜く
ということが必要なのです。
その核心に存在するビリーフを見抜き
本当にそれは「べき」で、「ねば」で
そんなに恐怖するべきことなのか
本当に過去のあの時と同じように
未来もまたそうなるのか
クリアな目で探求して
検討していくことで
その「脳内大変」の緊張は
しだいに解けていきます。
その緊張が解けたところに
今まで見えなかった
「存在」というレベルの
より智恵深い自己が姿を現します。
その智恵を持った高次の自己こそが
それまで打開策を見出せなかった
「大変な現実」にも
新しい心境によって新しい道を
見出していくことができるのです。
これはビリーフリセットワークという
思考を探求する特定の手順によって
実際に可能になります。
参考動画
情報と思考に惑わされるな
さて、つれづれに述べてきましたが
このように、
1.情報と現実の区別をつける
2.今ここにある身体に戻ってくる
3.「脳内大変」から抜け出す
というのが、心の平和の鍵であり
そのように考えるのが
ビリーフリセット思考です。
ビリーフとはまさに
言葉と情報と思考で構築された
「虚」なるものです。
「虚」を見抜き
身体、存在、という
「実」に戻ってくる。
それが、ビリーフをリセットする
ということ。
そうすると
ただ、今ここにある平和に
くつろげるようになります。
このくつろぎに
一旦心を委ねてみる。
その揺るがぬ中心から、次に
「では、私はどうしようか?」
という冷静かつ柔軟な思考が
立ち上がります。
ここからが
健全な思考の出番になるのです。