いわゆる「ネガティブ感情」
つまり
悲しい、寂しい、ムカつく、腹たつ、がっかりする、嫌う、嫉妬、無力、みじめさ、絶望・・・などの感情ですね
長いこと私たちは、こういう感情を嫌ってきました。
ネガティブ感情はあってはいけないし、感じるべきではない。
あっても仕方がないけれど、極力ないようにしなければならない。
これは「ビリーフ」です。
そう信じてきた「きまり」。
当たり前に考えてきた「考え」。
でも、そう考えていることの弊害がたくさんあります。
たくさんあるので、何回かに分けて書こうと思います。
「感じたくない」そのものが苦しい
ネガティブ感情はあってはいけないし、感じるべきではない。
と考えていると?
まず、そういう感情を感じそうになると、すごく抵抗が出ますよね。
たとえば、悲しみや寂しさや嫌悪感。
それを感じそうになる時「やだやだ感じたくない!感じたくない!」ってギューッと力が入って、感じそうになることがものすごく怖くなります。
この瞬間てすごく怖いし苦しいです。
で、よく考えたら、この瞬間怖くて苦しいのは「やだやだ感じたくない!感じたくない!」っていう、その抵抗の感情なんだと気づいてみてください。
そもそも感じるはずの本体である、悲しみや寂しさや嫌悪感・・・などの感情じゃないってことに。
それ、まだ感じてないんだよね。
それを感じる前に抵抗している、そのこと自体が怖くて苦しいんです。
たとえるならば、溺れそうになった時に、「ぎゃあー溺れる〜〜!!」ってパニックしちゃうようなもの。
それしちゃうと、力が入ってかえって溺れちゃうんだよね。
苦しいのは、当該感情本体なのか、感じたくない抵抗感なのか、っていうとこ、微妙だけど見てみるといいところです。
「感じるべきでない」の弊害
ネガティブ感情はあってはいけないし、感じるべきではない。
そう考える時、感じないために人はいろんな方策を編み出します。
1.気をそらして、見ないように感じないようにする
つまり我慢して、感度を下げて、麻痺させます。
「べつにたいしたことじゃないよ。そんなもんだよ。このくらいでガタガタ言っててもしょうがないよ。大丈夫大丈夫。」
これ、よくやりますね。
多くの人はこうやって日常を乗り切っています。もちろん私もついやってしまいます。
でもずっとやってると、本当に感情が麻痺して、ネガティブも感じないかわりに「うれしい、楽しい、好き」も全然わからなくなるのです。
そしてわけのわからない、謎のしんどさがどんどん心の奥に積もっていきます。
感じることを先送りにした「負債」のようなものです。
「ネガティブ感情を感じるべきでない」を子供の頃からずーっとやって、歴40年、みたいな方も大勢います。
だいたい30年、40年やると、負債がたまりすぎて鬱になったり人生詰んだりしてくるものです。
そこで「なんかマズイ!」と気がついた方が「自分がわかりません」ってカウンセリングや心の学びにいらっしゃるんですね。
気がついておめでとうです。そういう方は、感情を感じるということをイチからやり直すことで人生転換していくことができます。