昔、私は「音楽で大事なことは、音楽そのものだ」と思っていました。
つまり、音、メロディー、和音、リズム、コード進行、構成、音色、テンポ、弾き方、歌い方・・・・
つまりこれって「どうやるか=Doing」のことなんですね。
こういうことを長い間、私は音楽だと思っていました。
でも、ある時から、それだけじゃない大事な要素があることに気づきました。
上記が「表」なら、それを支える「裏」がある。
つまり「人」です。
どういう人がやるか。
どういう思いで音を出しているか。
人にはそれぞれ「存在の響き」というのがあって
どういう人とどういう人が
存在の響きの化学反応を起こすか。
つまり、これって「どう在るか=Being」のこと。
そうなんです、音楽にも Doingと Being 両方の次元があった!
そんなこと私、芸大でも習ったことなかったよ(笑)
だからずっとDoばっかり追求してた。
もちろん「音楽は技術だけじゃない」って言われるし、そこのところ、これまではなんとなく「芸術性」とか「境地」みたいな言い方をされてたんだとは思う。
でも「じゃあ芸術性って何?」
「どうやってそれを磨いたら?」
となると、誰かが教えられるものではないし
「あとは各自で・・・」みたいなかんじよね。
でも、それって「Being」のことかもね、
って今ならわかる。
そしてBeingとは、
心のあり方や、魂の姿なんだとよくわかる。
そしてここにこそ
音楽の本質があるんじゃないかって思っています。
どんなBe の人が、どんなDo をするか。
その掛け算。
だからこそ、今は
Do × Be で、深く心に届く音楽ができたらいいなって思います。
さて、10/18 ライブ【大塚彩子ピアノ&トーク】では、そんな「人と人」「Do × Be」の響き合いをやってみたくて、ゲストの方をお迎えします。
みなさん、その存在のあり方がとっても魅力的な方々です。
お一人目をご紹介します!
本郷綜海(ほんごう そみ)さん
綜海さんは、私にとって大先輩格の「人の心に関わり、人の力と可能性を引き出す人」。
現在は、セラピーやカウンセリング、ヒーリング、コーチなどの援助職として活躍したい人たちが、より才能を発揮してステージアップしていけるようにサポートするセミナーやコンサルティングをされています。
私自身、一昨年、綜海さんのコンサルティングを受けて、カウンセラーとしての活動の方向性を整理し、音楽家としても再起動していくための強力なサポートをいただきました。
心理と音楽、この2つをどうつないでいくか。
このテーマは私にとって重要なもので、それに関して綜海さんのお力をお借りしたいと思った理由は、綜海さんが、心・スピリチュアルに関わる仕事をしながら、歌手としても独自の存在感を確立しておられるからです。
「魂と繋がる歌の唄い方」(通称・たまうた)というワークショップは、毎回告知後すぐに満席という伝説的な人気講座。
まずはあなたご自身が心の深みと繋がり、 あなたがあなたの今ここすべてとして存在し、 〜ワークショップ告知ページより抜粋〜 |
ね。こんなことを教えている方なんですよ!
人の心身に深く関わるヒーラーだからこそ、「存在がそのまま音楽になる」という境地で歌うことができる。
まさに Be と Do の統合です。
そしてそれを人に教えることができる。
これはちょっとタダ者ではないと思いませんか(笑)
しかも、綜海さんは90年代、いわゆる「渋谷系」と言われた音楽ムーブメントの先駆者として音楽事務所を経営し、スチャダラパーをデビューさせたり、芝浦のクラブをプロデュースしたり、といった華やかな経歴をお持ちでもあります。
その後、そのキャリアを一気に手放してスピリチュアルな探求に転身し、人さまを癒すお仕事で絶大な信頼を得るようになります。
しだいに「歌いたい」という気持ちに目覚めてライブ活動を始め、業界関係者からも高い評価を得ていろんな方と共演されるようになったそうです。
そんなふうに心の赴くままに人生の舵を切ってゆく人生。
しかも、私のいた場所と近しいところにいらっしゃったことに、私はとても共感しました。
私自身は「たまうたワークショップ」を受講する機会はなかったのですが、そんな綜海さんだからこそ、私の個人的なテーマについてサポートをお願いしたのでした。
綜海さんの個性を私なりの印象で語らせていただくと
肚(ハラ)の人
かっこいい姉御(笑)
でありながらかわいらしく
豪気
でありながら繊細で慈悲深く
聖俗併せ呑む
ワールドワイド
そして、ゴージャス!
そんなかんじです。
私の性分とは正反対のようなその存在感が刺激的で、私も見えないところでけっこう価値観が変わったように思います。
その歌声は魅力的な深い低音で、本当に魂の深みから伝わってくるような音霊(おとだま)を感じる音色(ねいろ)・・・それが聴き手の魂に直接伝わってくるようなパワーがあります。
何度目かにお会いした時、ピアノのある会場だったので、流れで私がピアノを弾き、綜海さんが歌を歌って、即興大会になったことがありました。
その場で出た音とエネルギーにお互い心のままに反応して、思いもよらぬ展開の即興パフォーマンスになり、本当に楽しかったです。
今回も、皆さんのよく知っている曲とともに、そんな即興もちょっとだけやってみたいと思っています。
綜海さんは、夏にお怪我をされて現在療養していらっしゃいますが、ご連絡をとりながら少しずつ相談を進めています。
10月にはきっとお元気な姿でステージに立たれていることを信じて!
どうぞお楽しみに。
次回 はもうお一方のヴォーカリスト、了戒翔太さんをご紹介します。