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煩悩は「断つ」ものなのか?ビリーフリセット理論で煩悩を考える1

人間はなぜ苦しむのか

 
「生きる意味とは何か」「人間とは何か」「自分とは何者か」とか
「使命とは!?天命とは!?」とか考える人は、だいたいにおいて生きるのが苦しい人です。
 
はい、私がそうでした(笑)。
 
そういうこと考えないと、なんで苦しい思いして生きなきゃならんのかわからないし、
意味があると考えなきゃやってられないわけですよ。
 
意味や使命があると思えばこそ、生きようかって気にもなるものです。
 
別に生きるのが苦しくない人は、そんなこと考える必要ないですもんね。
 
意味とか使命とか、そんなものがあるかどうかなんて、ほんとのところはわかりません。だけど、あると思った方が生きる気力が出るような気がするから、あることにして考える。

こういう人たちの中身は、そういうふうにできてます(笑)。

 
だからいろいろ考えるし、探し求めるわけです。
それなりに深まりもしますね、切実だから。
 
 
そうやって考えることで救われようとした人たちが、哲学者とか宗教者とかになってきたのかもしれません。現代だったらカウンセラーとかセラピストもそうかもしれませんね。
 
逆に、考えることを全く放棄して苦しさを忘れれば救われるんじゃないかと思った人たちが、酒や薬やギャンブルに溺れる人になってきたのかもしれません。
 
その中間ぐらいの人たちが、ほどほどに考えて、でも追求しすぎずまあまあと言って、エンターテイメントやアミューズメントやリラクゼーションやグルメやカラオケで気分をコントロールしながら、日々を乗り切っているのかもしれません。
 
そして「考えるより行動だ!」なんて意気込みが盛んな人たちが、事業をやったり、利益を上げたり、勝負したり、計画したり、達成したり、上昇したりして、生きる実感を得ているのかもしれません。
 
 
人間はなぜ苦しむのか。
 
古来からの問いですが、仏教ではそれを「煩悩」というところから説いています。
 
煩悩の中でも、根源的な「三毒」といわれるものがあります。
これが煩悩という苦しみの元だ、というわけです。
 
貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち)
つまり
 
貪:むさぼり 際限なく欲しがり、貪ること。あくなき欲望。
 
瞋:いかり 怒ったり憎んだりすること。
 
痴:おろかさ 物事の道理・真理をわかっていないこと。
 
「むさぼり」と「いかり」はわりとわかりやすいですね。
それに対して「おろかさ」というのがちょっとわかりにくい。
 
しかし、一説には「むさぼり」も「いかり」もその大元は、この「おろかさ」から発生しているのだといいます。
この「おろかさ」は別名「無明(むみょう)」ともいいます。
明かりがないこと、冥い(くらい)ことです。
ますますよくわかりませんね(^ ^;;
 
でも実は、ここが深い!
 
高野山で、私はひらめきました(笑)!
 
この三毒「貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち)」は
ビリーフ理論で説明するとすごくわかりやすいのです。
 
おーっ!こういうことだよな! 
って、勝手にひらめいちゃったので
ここから
 
ビリーフリセット理論で解く、煩悩・心の三毒とは
 
というのをやってみたいと思います。

私は仏教を専門に勉強したわけではありませんし、特定の宗派でもないので、あくまでも知っている限りの知識と実感をすり合わせた個人的な見解にすぎません。

 
でも、実感した言葉で語ります。
 

煩悩は「断つ」ものなのか?

 
「煩悩」と聞くと、いちばん思い浮かべやすいのは「欲望」ですよね。
一般的にはなんとなく「欲望」=煩悩であると思われているフシもあるようです。
 
「食欲や物欲や性欲が旺盛で」みたいなことを「煩悩が深くて」などと冗談交じりに言う人もいますものね。
 
実際、煩悩とは欲望のことだけでなく、喜怒哀楽その他もろもろ全部含めて、苦しみにつながる感情や精神活動を「煩悩」というようです。
 
ここで問題です。
 
 
「煩悩」とは断ち切るべきものなのでしょうか?
 
断って断って断って!と我慢と努力を重ねればなくなるのでしょうか?
 
離れよう離れよう、といつも心がけていれば離れられるのでしょうか?
 
なくなれ!なくなれ!と念じたらなくなるのでしょうか?
 
「断とう、離れよう、なくそう」とがんばるのが修行なんでしょうか?
 
 
ビリーフリセットの観点から見ると、そうではないのです。
 
煩悩が生じるには理由があります。
理由にアプローチしないと、解消には至りません。
 
理由とは「根」です。
 
雑草などの植物もそう。
地面の上だけいくら刈り取ったって、根っこが残ってればまた生えますよね。
 
浮かび上がってくる煩悩を、断ったり、離れたり、なくそうとしたりしたって、それは「地面の上」のこと。キリがありません。
 
昔の求道者は
「煩悩は尽きることがない。だから誓って断ち続けるぞ!」と言いました。
 (四弘誓願より)
 
もっともです。
根っこがなくならなかったら、尽きることがありません。
断っても断っても、またか!またか!の繰り返し。
 
そのたびにがっかりして、自分に失望して、絶望して
そのたびに誓いを立て直し、また断って断って!
 
そういうもんなんだ!だから永遠にがんばろう!
 
って、悲願を立てられたんですね。
 
たいへんですね。
 
 
ビリーフリセットでは、地上に生えてくる様々な「煩悩」を生やしている元である「根」のことを考察します。
 
何がそうさせるのか。元は何か。
 
その一つ目として
貪(とん):むさぼり を考えてみたいと思います。
 

 貪(とん):「足りない」と思うからこそ貪る

 
欲しがる心は止むことがありませんね。
 
もっともっとと欲しがったり、貪ったり、独り占めしたり
他人を貶めたり、傷つけたりしてまで我が物にしようとしたり・・・
 
貪(とん):むさぼり とは、このような心の状態をいいます。
 
欲望が暴流する恐ろしさは誰もが感じていることなので
戒めとしてもたいへんわかりやすいですね。
 
しかしですね。だからといって
「貪らないようにしましょう!」と言っても根本解決にはならないのです。
 
一時的なガマンはできたとしても、貪る心の衝動は際限なく湧いてきます。
 
なぜでしょうか。
 
それは
根本的に「足りない」と思っているから
 
「足りない」と思うからこそ、満たさなきゃ!と思う。
まだ満たされてない、足りない!と思う。
だからまたまた欲しがる。
得てもまだ足りないと思う  →最初に戻ってリピート→
というわけですね。
 
やってる本人は、
まだ得ていないから足りない → 得たら満たされて足りるようになるはず
と思っているかもしれませんが、そうではありません。
この精神構造はつまり、「足りない」というプログラムが意識に入ってセットされてしまっている状態ですから、どれだけ得ても「足りない」と感じるしかないのです。

「足りない」という意識が書き換わらない限り、貪りをやめることはできません。

 

自性清浄(じしょうしょうじょう)・「欲」は本来ニュートラルなもの

 
一般的に、欲=煩悩だと思われているようですが、そうではないと私は考えています。
 
欲は、人間が生きて行く上でのエネルギーです。
欲がなければ生きることも何も活動することもできません。
そのエネルギー自体はニュートラルなもの、色のついていないものです。
 
真言密教では「自性清浄(じしょうしょうじょう)」といいます。
もともと、一切は清らかなもの、清浄なものである、ということです。
 
あくまでもこれは私の解釈ですが、
欲であっても本来、良いも悪いもないニュートラルなもの。
 
密教では人間の欲を否定しないと言われますが、そのような意味だと私は理解しています。
 
ではなぜその欲に、様々な色がついて、貪りや争いを引き起こすのか。
欲はまるで害毒であるかのような姿になってしまうのか。
 
そこに「欠乏感」という「足りない意識」が絡んでくるからです。
 

欠乏ベースの「足りないワールド」

 
この「足りない意識」で世界を見ると、こんなふうに見えます。
 
・世界は恐ろしくて足りなくて、ほっておけばダメになるところ
・他人は自分を脅かして、ほっておけばダメになる存在
・自分は欠落があって無力で、ほっておけばダメになる存在
 
そういった欠乏の世界観が大前提になっているのです。
 
そういう前提で生きていると、世界も人生もそういう舞台設定として展開します。
これを私は「足りないワールド」と言っています。
 
こうした「足りないワールド」を前提にして生きるから、もともと清浄(ニュートラル)であった「欲」は、欠乏を埋めるための「貪り」へと燃えさかるようになるのではないでしょうか。
 
足りないワールドにおいて心は、奪い、貪ることを考え始めます。
 
ほっとけばなくなるから必死で確保しなくちゃならず
他人は自分を脅かすから警戒しなくちゃならず
自分が自分が!と自分だけのことを考えます。
 
他人を傷つけるのみならず、結局は自らを滅ぼしたりするわけです。
 
だからみんな、
 
「欲」がいけないのだ、欲が悪いのだ!
欲が煩悩なのだ、欲を断たなければ!
 
というのですよね。
 
いやいや。
欲を断ってもどうにもなりません。
ていうか、欲を断つことはできません。
 
そもそもの「足りない」という勘違いから脱出することです。
 
ビリーフリセットの言葉で言い換えれば
「世界は足りない、自分は足りない」というビリーフをリセットすることです。
 
「足りないワールド」という世界観から脱出することです。
 
これが「根」であり、
ここに取り組むことこそが、貪りが自然消滅していく道ではないかと私は考えています。
 
 

「足るを知る」とは

 

龍安寺・知足の蹲
 
貪りを離れるための知恵として「足るを知る」という言葉が有名です。
 
「足るを知る」とは、
 
「ほどほどにしときましょう」とか
「これくらいあればもういいじゃないか」とクールになる・・・
というのとはちょっと違うと私は思っています。
 
「足るを知る」とは
 
先ほどの、欠乏ベースの「足りないワールド」の逆です。
 
世界はもともと足りているということを知っているということ。
 
すでに世界は十分に足りているから大丈夫だ、という充足の世界観で生きること。
足るを知るとは、つまり「足りてるワールド」に生きるということです。
 
 
・世界は安心で充足していて、ほっておいても大丈夫なところ
・他人は自分と同じで、ほっておいても大丈夫な存在
・自分はこれで充足していて、ほっておいても大丈夫な存在
 
「足りてるワールド」の世界観とはこんなかんじです。

こう書き換わったら、もう貪る必要もなくなります。
だって、あるんだもの。大丈夫なんだもの。
 
あるんだから、人にもあげる。
これが当たり前にできるようになります。
 
「豊かさの循環」とは、こういう世界観で生きた時に起こります。
 

小欲から大欲へ

 
欠乏感ベースの「足りないワールド」で生きると、もともとニュートラルな生きるエネルギーである「欲」は小さな「我欲」にとどまり、不健全、不調和へとつながります。
 
このような欲のことを、仏教では「小欲(しょうよく)」といいます。
 
しかし「足りてるワールド」という前提に切り替わって生きることができると、「欲」は不健全な我欲・小欲の次元から、もっと次元の高い大きな欲「大欲(たいよく)」へと進化します。
 
これは、自分の欲を存分に現して生きることが、みんなのための幸せにダイレクトにつながるという次元です。
 
まず自分が自己充足すること。
自分が、欠乏ベースから充足ベースの世界観に変わること。
 
ここが鍵 なのです。
 
欠乏ベースが変わらないまま、世のため人のためなんていう「大欲」を目指そうとすると、どこかで歪むか、ドン詰まります。

参考記事→「人のため」は本当に善なのか?はまりがちな落とし穴

 
充足ベースの世界観に書き換わり、「足りてる自分」でやりたいことをやってハッピーでいること。

「足りてる自分」が大きな望みやヴィジョンを描き、実現していくこと。

そしたらそれがそのまま、周りのみんなをハッピーにすることになる、ということ。

 
「大欲を生きる」とは、今風の言い方をするとそういうことだと思います。
 
だから、欲はなくそうとするのではなく
前提を書き換えて、進化成長させていけばいいのです。
 

まとめ

 
以上、煩悩と欲、貪りの心について、
ビリーフリセット的に解釈してみました。
 
まとめると
 
・煩悩は断ち切れるものではない。
煩悩が生まれる「根」には世界観という前提のビリーフ(信じ込み)がある。ここに取り組む方が、煩悩と闘い続けるより根本的。
 
・欲とは生きるエネルギーであり、もともとニュートラルなもの。
 
・ニュートラルな欲が「貪り」へと変わるのは、「足りない」という欠乏感が原因。
 
・貪りを止めるには「世界は足りない、自分は足りない」という勘違い(ビリーフ)から脱出すること。
 
・欠乏の「足りないワールド」を脱出して、充足の「足りてるワールド」に意識が切り替わったら、欲はおのずと我欲レベルの「小欲」から、他者の幸せ・世界の幸せを願う「大欲」に進化する。
 
 
はい、今日のところはこんなかんじです。
 
次回は「瞋:いかり」について、の予定です。
 
 うーーん、長編大作になってきたなあ〜。。。
 
 
続きはこちら→  怒りは意思でコントロールできない。ビリーフリセット理論で煩悩を考える2
 
 
 
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