「ありのまま」はこんなに難しく、こんなにまぶしい

 elsa

■「ありのまま」はむずかしい
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「ありのままで」
みんなが憧れるもの。

「そうできたらいいよね。でも、現実にはなかなかねー・・・」
と、どこか遠い感じのするもの。

つまり
「実際には、ありのままでいるわけにいかないんだよね」
という、なんともいえないモヤモヤ、窮屈感。

だからこそ
♪ありの〜ままの〜♪ と高らかに歌うことの意味が
みんなの心深くに響いていくのでしょう。

そう。
「ありのまま」っていうのは、それほど、こんなにも難しい。
だからこそ、こんなにもまぶしい。

■「ありのまま」でいられない理由1・「ダメな自分隠し」
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カウンセリングで色々な方に出会っていると、まさに
ほぼ全ての方の問題は、究極ここだというのがわかってきます。
つまり
「ありのまま」を受け入れられないこと。

悩み、苦しみ、葛藤のその底には、必ず自己否定があります。
自己否定というのはつまり
「この自分じゃいけない!」という思い込みです。

みんながいろんな形で、自分に対して
何らかの「これじゃいけない!」という思いを持っています。
自覚できている場合も、できていない場合も。

それのいちばん究極はこれ。

・自分は欠けている・・・という欠損感
・自分は愛されない・・・という無価値観
・自分は悪い・・・という罪悪感

これ、普遍的な、三大自己否定です。
自分で、固くそう信じているのです。
自覚がなくても、無意識のとっても深いところで。
そんな自分自身に、苦しんでいます。

それらを核として、
こんな自分は、絶対に人に見せてはいけない」という
恥と怖れ」が重〜い雲のように心を取り巻いて、
それはやがて、ガッチリと壁となり、
鎧(よろい)となっていきます。

絶対に人に見せないように。さらに、
自分自身からも、見えないように。
自分自身も、感じないように。

二重、三重の鉄の扉を建て回して
自分を封印していきます。

「ありのまま」の自分は欠けていて、悪くて、愛されない、
それほどダメな存在なんだ・・・って
自分自身で信じ込んでいるから、
そんな自分は絶対に見せられないんです。

そんな「ありのまま」なんて、出せるわけがない。
見せられるわけがないですね。

これが、絶対に「ありのままで」いるわけにはいかない
一つの理由です。

どれだけ「ありのままの私で!」と言っても、
自分が自分自身のことを
「欠けている・愛されない・悪い」と思うことをやめないかぎり
「ありのままで」は叶わないということになります。

■「もっと良い私」になったら、ありのままでいられる?
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だから、がんばって
「欠けていない、もっと優れた、愛されるような、良い私」に
ならなくちゃ。
ここまでの私になれたら、見せられるはず。
ありのままでいられるようになるはず。

・・・・・て、それ、違うから!

そこをがんばったら、
「ありのままの私」じゃないから!(^ ^)
「こんな私じゃだめだから、もっと良くならなきゃ」って
それこそが、
「ありのままの私はダメ」っていってることだから。
それを自己否定っていうんです。

「ありのままの私」とは、
そもそも「欠けている・愛されない・悪い」がウソだった!
ということに気がつくということです。

「ありのままの私は、ダメな人間」ていう
定義そのものをやめることです。

なんにもしないで、
「こういう私が私だった。以上。」
っていうのが「ありのまま」ってことです。

なーんだ。
別に隠さなきゃいけないようなものでもなんでもなかったヽ(´▽`)ノ

て、いうことです。

■ありのままでいられない理由2・「すごい自分の力隠し」
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今のは、「ダメな自分を隠す」という方向の
「ありのまま」でいられない理由、でしたが、
実はもう一つあって。

それは
「本当はすごい自分の力」を「出しちゃいけない!」と隠す方向。
これが、まさに「アナと雪の女王」のエルサのやっていたことでした。

実は、これをやっている人はとっても多いです。
人にはそれぞれ、
その人ならではの個性と力を、とっても持っているのに
「私にそんなものはないし」と思っているか、
または、あると気づいているのに、
それを「とってもいけないものだ」と思ってるのです。

なぜなら、幼いころ、
その個性と力を無自覚に発揮したことで
お父さん・お母さんに怒られたり、
お友達を傷つけてしまったり、からかわれたり
といった経験をしてしまったから。

幼い人は、そこで学んでしまうんです。
「ああ、これは出したらいけないんだ」
「こういう私を出したら、みんなを傷つけてしまうんだ」って。

だから固く決心するんです。

「こんな自分はいけないんだ。」
「もう絶対に出さない!」
「こんな自分は変わらなきゃいけない!」

そうして、本来の個性と力を、抑えて隠して
感じないように、見せないように、出さないように。
ないことにする。
別の人間になろうとする。

こうして「ありのままの自分」は封印されます。
こうして「自分には力がない」と思い込んだ
活力のない、自信のない
つまらなそうに生きる人間が一人、できあがります。

これも「ありのままの自分」でいられない理由です。

エルサは、雪山で独りになって、
こういう自分自身を解き放ったわけですよね。
「もう隠さない!私の力はこれ!私はこれでいい!」とね。

確かに、幼い頃は、その無自覚さや未熟さのために
その個性と力が、
人を傷つけてしまったこともあったかもしれない。
人から何か言われてしまったこともあったかもしれない。

でも、その力は、
たった一つ、あなただけが持つ力であり、宝であり
どんなに否定しても、あなたの内側で変わることなく
生き続けているものです。

その力は本来
「いい」も「悪い」もないのです。
ただ、そういう性質の力・エネルギーとしてあるものです。
どう使うかは、使い手次第。

やがて心が成長して、
自分自身に気づき、自分を受け入れ、
自分を本当に愛することができるようになったら、
おのずと、人を受け入れる愛が育ち、
そうなったらこんどは、
本当に人のために、その力を使えるようになります。
もう、傷つけることなく。
自分を、人を、まわりを、みんなを、活かすために。

それが天命を生きるということなんだと思います。

■これでいい!あっていい!だってあるんだもの。
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このように、
「欠陥・無価値・罪悪」という
ほんとは「ない」ものを「ある」ことにして隠すこと。

そして、
「個性・力・才能」という
ほんとは「ある」ものを「ない」ことにして隠すこと。

私たち、どれほどこれをやってきたでしょう。

「ある」もの、「ない」もの、ひっくるめて、
どれほど「こんな自分じゃダメ!」と
責めて、叩いて、押し殺してきたでしょう。

そろそろみんな、気がついてきています。

それって、なんかシンドい。
これ、なんか違うよね?
このままで、いいわけないよね?

って、心の奥に疼くものがあるからこそ

「ありのまま」という言葉に、これほど響くのでしょう。

「ない」ものを「ある」ことにするのも、真実じゃありません。
「ある」ものを「ない」ことにするのも、真実じゃありません。

真実じゃないものを信じるところから、
混乱と、葛藤と、悩みが生まれるんだと、私は思います。

あるもの、ないもの、ひっくるめて
いいとか、悪いとか、なんだとか
もういい!
なんでもいい!
これでいい!

それが Let it go であり、

あるんだったらあるでいい!
あっていい!
だって、あるんだもの。

それが「ありのまま」ということなのではないでしょうか。

こういう私で在っていい!
だって、こういう私が在るんだもの。

それが「在りのまま」ということなのではないでしょうか。

誰が、どう言ったか、
認めてくれるか、わかってくれるか、OKしてくれるか

じゃないんです。

まずは、自分が自分を見ているか、
認めているか、わかっているか、OKだしているか。

そこからがはじまりです。

★「Let it go」をピアノで弾いてみました。
耳コピーによるオリジナルピアノアレンジ。
楽譜の書起しはしないで、原曲を丸ごと覚えるのが私のやり方です。
けっこう楽しかった〜♪

 


この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理カウンセラー/講師/音楽家
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
ビリーフリセット・クリエーションズ株式会社代表取締役
 
東京芸大作曲科卒。演奏家・作編曲家として20年間第一線で活動後、燃え尽き体験をきっかけに人生の転機を経て心理カウンセラーに転身。
悩みの根本原因に素早くアクセスする独自メソッド「ビリーフリセット®」を確立。個人相談から企業研修まで幅広く展開し、協会認定カウンセラーを多数輩出。Udemyオンライン講座「はじめての傾聴」は2万名超の受講者を誇る常時ベストセラー。 心の構造を論理的にモデル化する独自アプローチが、ビジネスパーソンから高い支持を得ている。

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