フレームドラムという楽器があることをわりと最近知りました。
わりと浅めの枠があって片面だけに皮が張ってある太鼓です。
音楽療法の世界に足を踏み入れたら、この楽器によく出会うようになりました。
持ち運びしやすく、扱いやすいので、クライアントさんに叩いてもらうのに
ちょうどよいみたいです。だいたいの場合REMOというメーカーの、値段も手頃で
メンテナンスも簡単なものが使われています。
そういう出会い方なので、最初私は、この楽器は音楽療法とか教育用に作られた
簡易楽器だとばかり思っていたのですが、ちょっと必要があって一つ自分でも買って
叩いていたら、意外といい音がして面白くなってしまいました。
それで、詳しく知りたくなって調べたら実は!
フレームドラムというのは、片面太鼓の総称で、歴史的にも古く、
世界各地にいろんな種類があり、タール(エジプト)、バウロン(アイルランド)、
ガンジーラ(インド)など、皮だけのものから周りに金属のついたタンバリンの仲間
まで、無数のバリエーションがあり、ちゃんとプロの演奏者もいるくらい奥深い
打楽器だったのでした。
今までよく見ていたREMOのフレームドラムは、質の悪いものではありませんが、
あくまでも初心者向けの普及版ということみたいです。
本格的な楽器はこういうもんだっていう
映像がここに。プロの演奏者が叩くとこうなるんですねえ。
ちなみにこの方が叩いているのは「タール」という楽器。
実は私、これまで鍵盤楽器、管楽器、弦楽器、とりあえず一通り経験があるけれど、
打楽器は全く経験せずに来ました。だから、物を叩くっていうのがかなり新鮮です。
物を叩いて音を出す・・・って、声と並んで一番原始的な音楽の営みなんじゃない
でしょうか。だから、打楽器っていうのは体にくる。本能にくる。
ただ叩いて、いい音のする場所を探し当て、体に流れるリズムを手に伝えていく。
思考を使わないで、リズムの体感だけが流れていく時間・・・かなりいいです。
もう一つ、フレームドラムのいいところは、太鼓なんだけれどそれほど音が大きく
ないこと。小さいサイズのものならば、普通の部屋で気軽に叩くことが可能です。
もっと本格的にやろうと思ったら、アップグレードな楽器はやはり違うと思うけれど、
とりあえずはREMOでいいでしょう。
サイズにより、¥2.000〜¥6,000ぐらいで手に入りますが、音はけっこういいですよ。
ちょっとした気分転換に、
遊び心とささやかな野性を取り戻すために・・・・
おすすめです。
私は、自分の楽しみのためともう一つ、
そのうち、音楽療法のクライアントさんとセッションをする時に、
楽しいリズムを提供できるように。もうちょっと練習していきたいな。