昨日の記事は、「正解」を追いかけてしまうことのデメリットと、自分の感性を信じることについて書きました。
おかげさまでずいぶん共感をいただいたようで、いろんな方がシェアしてくださいました。
ありがとうございます!
そんな昨日は、私のライブ当日でもありました。
まさに音楽こそ「感性」そのものの世界。
音を出しているその時間は、ほぼ感性100%で生きている貴重な瞬間であると思うので、どんな感じなのか少し書いてみようと思います。
言葉のないコミュニケーション
あやこ&ten アコースティックライブ@鎌倉ダフネ
ギターとベースの2人組であるten(濱田翔さん&片野吾朗さん)に、ゲストのパーカッション上松翔一さんが加わり
私のピアノと4人で音で会話して、あうんの呼吸を楽しむようなライブになりました。
あらためて思う。
音楽ってテレパシー。
言葉はないけど、一瞬の音や間や、気配や空気で会話しあっている。
そうなんだ。
へー、そっちね。ふむふむ。
お先にどうぞ。
はい、どうも。
えっ、そういうこと!?
わかった、ついてく。
じゃあこれはどうよ?
お、きたきた。
よっしゃいくぜー!
うりゃーー!
そろそろですかね。
あ、ですよね。
はーい。
みたいなことが、音を出している数分間、絶えず起きている。
これが、特にしょっちゅう顔を見合うわけではなくても、自分の楽器に向かいながら耳を使っていると可能なんですね。
これってもうテレパシーだよね。
ミュージシャンは当たり前のようにやってるけど、冷静に考えるとけっこうミラクルなことだと思う。
特にそういうのがわかりやすく現れたのは、お客様から「お題」をもらって即興するコーナー。
これ、おもしろかった。
2名の方からいただいたお題を組み合わせて、
「高い山にうおーーっと登っていって、頂上から雲海を見下ろす」というテーマが決まり、4人で全くフリーに即興開始。
なんとなく「基準の音はG」って私が感じたので、ピアノでGの音を出すところからスタート。
お互いのインスピレーションを一瞬の音にしながら、探り合いながら、引きつぎ、発展させ、加速させ、変化させて世界が移り変わってゆく。
やってるとね、
ふもとだよね
今、山登ってるね
おおー、ガンガン登るねー
あっ 頂上だ
眺めいいね〜 雲海広がる
って、お互いが見ている世界が音で全部わかるの。
言葉がないところで、一つの世界を作り、共に見ている。
きっとお客さまも一緒にその景色を見ていたのではないかな。
これが音楽の醍醐味だと思いますね。
あらゆる人とこれができるわけじゃないと思う。
きっと感性のチューニングが合うもの同士なんでしょう。
特にお三方は高校時代からのバンド仲間で、現在も一緒に音を出しているという気心知れまくったご縁だから、それも当然として、
私もそこに混ぜてもらって、そんなミラクルな時間を過ごせたことがとても楽しかったです。
決まったことをバチバチにキメてやるのも、それはそれでいいけど
決まってないところに墨絵のように自由に点や線を描いていく、そんなのもいいね。
まさに感性が羽ばたく世界。
自分を解き放ち、通じ合う喜びを感じることができるのが感性の世界です。
古来から人が音楽を必要とするのは、そういうわけだからかもしれないね。
聴いてくださる皆さんとも、ますますそんな世界を一緒に体験できたら。
また何か機会を作れたらなーと思います。
◆関連記事