明るい/暗いはけっこう大事・コード独学練習のコツ2

コードを身に付けて使えるようになるためのコツ、私の提案です。

前回はまず「完全5度」という音程から始めました。

前回の記事

5度ができたら、次は3度

さて、完全5度がつかめるようになったら、次です。

ふたたび右手をご用意ください。

とりあえずCでやりましょう。

親指は。小指はに置いて。
これ完全5度。

そして、中指を見てください。中指はどの鍵盤の上にありますか?

おそらく普通の手のサイズの方だったら、中指はだと思います。

なんか別の場所にあった方は、ミに置き直してみてね(^^;;

 

はい、これが有名なドミソ
鳴らしてみて。味わってみて。

これが、つまりCメジャー(Cと表記)というコードになります。

この、親指・中指・小指 という、一個とばしでほぼ均等な間隔が「基本形」という和音の形です。

そして、今できている親指と中指の位置関係を「3度」というのです。

つまり、ここではドとミの関係・間隔です。

 

何が「3」なのか。

みなさん「ドレミファソラシド」って言えますね?

今は鍵盤の黒とか白とかは気にしないで。

完全、カタカナで考えてください。

そしたら、今弾こうとしているコードのいちばん下の音を「番め」としてみてください。

この場合、ド。

→ レ → 。 ドから数えて、ミは番め

だから「3度」というのだと思ってていいです。

ちなみに「ソ」は「ド」から数えて何番め?

→ レ → ミ →ファ →番めですね。

だから「5度」というのです。

 

つまり、親指・中指・小指で、一個とばしでほぼ均等な間隔をとる

「基本形」という形は、でできているということです。

これ大事!

コードというのは1・3・5

これ、唱えて覚えてください(笑)

これを、いつ、どこの場所でも作れるために、まず外側である「完全5度」をキッチリ固めておく必要があるのです。

完全5度をちゃんと作ってから、その真ん中に「3度」をはさむ。

これが、私がおすすめする、コード理解の方法です。

はい、もう一度ご唱和!

コードというのは1・3・5

3度には2種類ある

さて、完全5度の間に3度をはさんで、1・3・5。これが基本形。

それはわかりました。

しかし、もう一つチェックポイントがあります。

3度には2種類あるのです。

今、鍵盤の上にあるのは、親指・中指・小指で ですね。

そしたら、その中指のを半音下げて、黒い鍵盤にしてみてください。

つまりミ♭。 → ド・ミ♭・ソ

あら、暗い!

・・・て聞こえます?

もう一度、元のに戻して。ド・ミ・ソ

あら、明るい!

・・・て聞こえます?

 

できれば、これ、そう聞こえてほしい〜〜。

明るい/暗い、って聞こえてくれると話が早いんだ〜〜。

単純かつステレオタイプではあるけれど、この違いを 「明るいか暗いか」で聞くことができたら

とりあえず、あなたは、てっとり早く西洋音楽をやるための、基本的な耳を備えていることになります。

もし、そうではなく、まったく異なる感性で聞こえているとしたら、西洋音楽をやるにはちょっとハードルが高いかも・・・

あるいは、和音という概念を持たない日本伝統音楽とか、もっと複雑かつ微細な音程を使いこなすインド音楽とか、現代前衛音楽などに向いておられるかもしれません。

まあ、余計な話はおいといて。

とにかく、明るい/暗い がけっこう重要なのが現在主流の西洋音楽なので、そういうふうに聞こえるという前提で進めますね。

 

ド・ミ・ソ が明るく聞こえるのは

ドとミの関係が「長3度」だからです。

ド・ミ♭・ソ が暗く聞こえるのは

ドとミ♭の関係が「短3度」だからです。

 

これ大事。3度には2種類 ある!

(ちょう)」と「(たん)」

何が長くて、何が短いの?っていうと。

 

ドからミまでの間に半音がいくつあるか、鍵盤を見ながら数えてください。

 →ド♯→ レ →レ♯→

はい、半音は 4つ分あります。

 

そして、ドからミ♭までは

 →レ♭→ レ   →ミ♭

半音は 3つ分ありますね。

4つと3つの違いです。

半音4つ分の方が距離が長い。
だから「長」3度

半音3つ分の方が距離が短い。
だから「短」3度

「長」は英語でいうとメジャー。

「短」は英語でいうとマイナー。

なので、

ドに対してミが長3度となっている ド・ミ・ソ

呼び名はCメジャー(Cと表記)
明るい。

ドに対してミ♭が短3度となっている ド・ミ♭・ソ

呼び名はCマイナー(Cmと表記)
暗い。

そういうことになります。

 

つまり、コードが明るいか暗いか、

長調か短調か、決定するのは3度なのです。

5度はそのことに関与しません。

5度というのはある意味、もっと大元の「屋台骨」のようなものです。

光か闇か、わかれ道は3度

3度をどっちにとるかで、現れる世界は全く違ってきます。

それほど、3度というのは、西洋音楽では重要な役回りなのです。

 

ふたたび。5度を作って、次3度

というわけで、まとめ。

・親指と小指で完全5度を作って、その間に中指で3度を入れる。

・その3度は「長」なのか「短」なのか。

・わからなくなったら、1と3の間の半音を数える。

 半音4つだったら、長。

 半音3つだったら、短。

 

なんですがね。

ほんとは、いちいち半音数えてほしくなんかないの。

そこは耳で聴いて「明るい!暗い!」で判断しようよ、って思います。

 

どこでもいいから、完全5度を作る。

もう「ド」からは離れましょう。
どこか別の場所で。

たとえば、じゃあ、親指をラ(A)にして。

そしたら、小指はミですね。

完全5度を作ったら
間に3度を入れていっぺんに弾く。

はい、明るい/暗い、どっち?

明るいのがAメジャー(A)のコード。

暗いのがAマイナー(Am)のコード。

この場合、長3度はド♯、短3度はドになりますよ。

 

いろんな場所で、こういうのを何度もやって実感しましょう。

この3度、明るいの?暗いの?

このコード、明るいの?暗いの?

 

もちろん、コードには他にもたくさん種類がありますが、まずは、このメジャーとマイナーについて、パッパとわかる耳ができればいいなあ、と思います。

西洋音楽の基本ですからね。

この感覚に耳が慣れていくことが、本当の意味で、コードと、そして音楽を使いこなせる第一歩だと私は思っています。

 

☆旧ブログ「大人の音楽レッスン」より
2014年7月に書いた記事を加筆修正しました。

 


この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理コンサルタント/講師/音楽家
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
ビリーフリセット・クリエーションズ株式会社代表取締役
 
東京芸術大学作曲科卒業後、アーティストのツアーサポートや編曲、アニメやドラマのサントラ作曲等を手がけ約20年活動。
音楽での燃え尽き体験をきっかけに、心理カウンセラーへ転身。
非合理な思い込みを外して本来の力を解放するオリジナルメソッド「ビリーフリセット®」を提唱し、人生の転機に直面した人を新しいステージへと導く個人セッションや講座を開催。「ビリーフリセットで人生が変わった!」という人多数。
カウンセラー養成講座も開催し門下の認定カウンセラーを多数輩出している。
現在はカウンセラー養成の枠を超えて「リーダーズ講座」として長期講座を開催。経営者やリーダー層からの信頼を得て、企業研修にも発展。企業向けオンライン講座「Udemyビジネス」で「はじめての傾聴」動画講座が登録者1万8千名を超えるベストセラーとなっている。

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