ポップスの作曲やってる初級〜中級者の方向けトピックです。
おしゃれな曲にしたい!と望むあなたのためのコード術、プチ知識。
前回は、普通のメジャーコード、マイナーコードのお話でした。
「ソシレファ」を卒業しよう
さて、曲がおしゃれに聞こえるかどうか、さらに重要なポイントは、ドミナントコードにあります。
ドミナントとは、つまり Ⅴ7(5度セブンス。クラシックでいう属7)。
Cのキーでいうと、ドが1ですから、5番めであるソの上にできる7th入りの和音。
つまりG7(ソシレ・ファ)ですね。セブンス・コードといいます。
メジャーセブンス、マイナーセブンス、とは種類も性格も違うので注意。
セブンス・コードは、ほぼ99%、何かにとってのV(5度)の和音だと思っていいので
「セブンスを見たら5度と思え」
という格言があります。
私が作りましたw。
V(5度)の和音というのは特殊で、必ずトニック(ⅠかⅥ)に向かって転がる性質があります。
ほとんどの場合、7thがつくのが普通なので、V7と表わします。
このV7コードが、タダモノではない。
多数のテンションとその組み合わせのバリエーションを持ち、そのための色々なお約束があります。
おしゃれな曲のV7には、必ずといっていいほど、7th以外に多彩なテンションが含まれています。
そうでないと、おしゃれにならないのです。
たとえばG7をそのまんま「ソシレファ」とやると、残念ながらまじめすぎてドンくさくなってしまいます。
バイエルやソナチネの世界みたいな。
おしゃれに大人っぽくしたかったら、最低でも 9th、♭9th を入れましょう。
それプラス、13th、♭13th まで入れればグッと大人っぽく、翳りが出たり、
いわゆるジャジーなサウンドになります。
♯9th を使えば、さらにブルージーでブラックなテイストになるでしょう。
♯11th なんていうちょっと刺激的なスパイスも時にはありでしょう。
ドミナントの使い方に、音楽レベルが出る
このドミナントのところにどんな音を使っているかは、曲の雰囲気にとってかなり影響が大きいし
実は、その音楽を作っている人の勉強レベルが出ます。
なぜなら、ドミナントコードのテンションは、特有のヴォイシング(音の積み方)の定型などもあり、それなりに勉強しないと自己流ではまず使いこなせないからです。
もちろん、ストレートで素朴な曲なら「ソシレファ」でいいんです。
でも、おしゃれな曲やアレンジのつもりだったら、それにふさわしいテンション使いというものがあり
聴く人が聴けば
「あ、わかってるね」
「あ、そこまでね」
というのはわかるのです。
「ドミナントを制するものが、コードを制する。」
これも私が作った格言w。
ドミナントの話はまた続きます。
☆旧ブログ「大人の音楽レッスン」より
2013年11月に書いた記事を加筆修正しました。