コード弾き初心者さんのための3つのステップ、その2です。
基本形だけだと「たいへん」なんです
さて、前回、コードの基本形がわかる方はけっこう多い、と書きました。
前回の記事
けれど、残念ながらそこまで・・・という方もまた多いようです。
基本形わかる。OKです。いいですね。
しかし、次があります。
コード弾きというのは、基本形ができたら終わりではありません。
なぜか。
ぜんぶ基本形で弾いていたら、コードが変わるたびに、あっちこっち鍵盤上を移動してバタバタしてしまうからです。
実際、C → F → G7 →C とつなげて基本形だけで弾いてみてください。
飛ぶ。無駄が多い。なめらかでない。手がたいへん。
ぶっちゃけ、カッコ悪い。
次はぜひ転回形を
そこで、次のステップとして「転回形」をマスターしたいところです。
「転回形」とは、転がして回すこと。
C「ドミソ」を
「ミソド」
「ソドミ」にする。
G7「ソシレファ」を
「シレファソ」
「レファソシ」
「ファソシレ」にする。
わかりやすくするために、主音(Cコードでのド、G7コードでのソ)を黒くしてありますが、1個ずつひっくり返っているの、わかるでしょうか?
3つや4つ積んだ積み木を、いちばん下から外して上に乗っけて・・・
とイメージしてみてもよいかと思います。
どんなに転がしても回しても、中に入っている音は変わらないので
どの形を使ってもコードネームは同じです。
「 C 」と楽譜に書いてあるところで、
「ドミソ」にするか「ミソド」にいくか「ソドミ」にしとくか。
それを決めるのは、あなた ♪( ´θ`)ノ
そういう選択の自由があるところが、
ポピュラー系ピアノの自由さ、楽しさであり
また、難しさでもあります。
この転回形が使えると、基本形ばかりのバタバタ忙しい動きから脱出して、
無駄なくスムースで流れるようなコードサウンドが可能になります。
じゃあ、どういう時に、どの形を使ったらいいの?
なんか決まりや法則があるの?
ということについてはまたの機会にしますが、
まずはこの、転回形をぜんぶ弾けるようになる!
というのを第2ステップの目標にしてみてください。
C:ドミソ(基本形)、ミソド(第1転回形)、ソドミ(第2転回形)。
F:ファラド(基本形)、ラドファ(第1転回形)、ドファラ(第2転回形)。
G7:ソシレファ(基本形)、シレファソ(第1転回形)、レファソシ(第2転回形)、ファソシレ(第3転回形)。
もちろん、その他のコードも。
ちゃんと口に出してカタカナを言いながら、あるいは歌いながらもだいじ!
何度もひっくり返しながら鍵盤を上がったり下がったりしてみましょう。
この「転回形」のマスターこそが、
左手の自在な伴奏付けと、そしてゆくゆくは
右手のメロディーのゴージャス化や、盛り上げ系大技(おおわざ)までつながり、
そもそも私たちの目指したいところである
「曲をキレイに、カッコよく弾きたい」という目標のための、必須な引き出しとなってくるのです。
☆旧ブログ「大人の音楽レッスン」より
2013年12月に書いた記事を加筆修正しました。
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