2011年春。
あの震災の春、ではあるけれど、
我が家にとっては、もう一つの大きな激震が起こった春でもありました。
私はそれまで続けていた作曲家・音楽家としての活動をやめて、音楽療法・心理療法の世界へ。社会人学生として、大学通学を開始。年齢43歳。
夫・立花岳志は、それまで続けていた会社員をやめて、ブロガー/物書きとして独立。年齢41歳。
芸大まで出て「ちゃんと食えてる音楽家」であった私が、なんでわざわざ「作曲やめる」と言って、「それまで」をいったんチャラにしたのか。
翻訳会社のシニア・マネージャーという立場で「次期社長」の要請まで受けていた彼が、なんでわざわざ「会社やめる」といって、「それまで」をいったんチャラにしたのか。
しかも同じ時期に。
ほかでもありません。それは
「これは自分のやりたいことではない。」
ということを、見切ってしまったからです。
「やれること」と「やりたいこと」は違う
ということを、悟ってしまったからです。
やりたくないことは、やめる。
やりたいことを、はじめる。
非常にシンプルなこのことを、
実際に、本当に、生きようと、私たちは選択した。
それが我が家の2011年の春でした。
あれから3年。
今、私は、心理セラピスト/音楽療法士として、
自分のスタジオを持ち、
個人セッションで、来談者の方と心の探究の道のりをご一緒し、
ワークショップ、セミナーなどで
心の仕組みについてお話したりしています。
やりたいことをやっている実感があります。
「楽しい。うれしい。やりがいあるわー!」という充実感があります。
夫は、人気ブロガーとして、作家として、そしてセミナー講師として、
多くの方が、より自分らしく自律的に考え、行動し、目標を実現していくことにつながるような、たくさんの情報を発信しています。
どこの組織にもしばられない私たちが、
自分の選択と行動の軸としてこれだけは大切にしていること。
それが
やりたくないことは、やらない。
やりたいことを、やる。
ということです。
そのシンプルな選択を生きるということが、本当に可能であるということを
3年かけて、私たちは実践し、実感してきました。
そんな3年後の今、
夫の新しい本が、本日発売されました。
サラリーマンだけが知らない
好きなことだけして食っていく 29の方法
サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法
立花 岳志 大和書房 Amazon.co.jpで詳細を見る
「やりたいことをして生きていきたい」と
望む人達が増えている時代です。
しかし
「そりゃあ、そうなれたらいいけど、でも・・・」
「やっぱり、無理だろうなあ・・・」
「そんな甘いこと言っていていいのかな・・」
といった躊躇(とまど)いや葛藤を抱えている人も多いのではないかと思います。
未来や結果がどうなるかは、わかりません。
でも、それを可能にするのは「可能だ」と考えた人だけだ、
ということは言えるでしょう。
私たちは、「可能だ」という前提で
日々語り合い、お互いの選択に共感してきました。
ですから、この本は立花岳志の本ではありますが、その奥に
私たちが語り合い、関わり合い、成長し合った時間の厚みが
見えない層となって支えている・・・・という実感が、私にはあります。
だから、私にとっても、この本が出ることはうれしいことです。
彼の一番近くで、その道のりを見ていたからこそ
ここには、彼のリアルな成長と、血肉となった知恵が、
ちゃんとつまっているな・・・ということがわかります。
本当にやりたいことを求めて、
それまでいた土俵を降りるということを
お互い、やってしまった2011年。
あれから3年。
こうやって、生きてます。
そんな彼であり、私であるからこそ、きっと
「本当にやりたいことをやるために人生変えたい」
「自分の人生を生きたい」
と願っている方々の側にいて
応援することができるのだと思います。
「大丈夫だよ、楽しみだね!」って
信じることができるのだと思います。
そして
「どう生きていくかは、自分で選べる!」
ということを、実感レベルで発信できるのだと思います。
これからますます、お互いの得意分野を統合しながら、
私たちは、そういう力を
多くの方々のために役立てていくようになるでしょう。
そんな2014年の春の新刊。
私からも、どうぞよろしくお願いいたします。