「秘密の押し入れ」を開けてみたら

 empty interior with a door shaped like a keyhole

■「よい自分」「ダメな自分」

ひさしぶりに、自己肯定感についてです。

私たちはごくあたりまえのように、自分の中に
「よい自分」と「ダメな自分」がいると考えています。

「よい自分」とは、たとえば
優しい、よく気がつく、努力する、計画性がある、行動力がある、
明るい、元気、前向き・・・・など。

「ダメな自分」とは、たとえば
思いやりがない、すぐ怒る、怠ける、だらしない、整理ができない、
決断力がない、気が弱い、クヨクヨする・・・など。

「よい自分」は、胸を張って人にも見せられる。
できれば、こっちの自分だけで生きていきたい。
「ダメな自分」は、恥ずかしいから絶対に人に見せられない。
できれば、こんな自分は早く消えてなくなってほしい。

自分という一人の人間が、「よい」と「ダメ」に分かれていって
「ダメ」な方は自分の中で「暗部・恥部」となっていきます。

■秘密の押し入れ、開かずの間

それはまるで
心の奥深くに作った「秘密の押し入れ」
暗くて恐ろしい「開かずの間」。

見せられない。そもそも、自分だって見たくないその場所。

「ダメ」と否定した方の自分の一部は
その中に押し込まれ、暗いところに積み上っています。
そんな秘密の押し入れを、誰もが持っています。

その押し入れをそのまま放置しても、生きていくことはできます。
そんな押し入れがあったって、表の部分でキレイにして
ちゃんとやっていけばそれでいいのです。
そのために努力するのが人生だ、という考え方だってありでしょう。
「開かず」にしたまま、とりあえず無事に
一生を乗り切ることができる人もいるでしょう。

しかし、一方で
人生を本当に変えたいと望んだ時。
あるいは、望んだつもりじゃないのに人生が変わることを余儀なくされた時。
今までのやり方では、どうにも道が見えない時。
もっと、今以上があるんじゃないかという気がした時。
結局は他人や外側じゃなく、自分自身の問題だと腑に落ちてしまった時。

その「秘密の押し入れ」が
「ほらほら、ここだよ。キミは見てくれないけど、わかってるよね?」
と呼びかけてくる時が、やってくる場合があります。

そう。もう「開かず」にしておくわけにはいかないな・・・
ちゃんと取り出して、整理しないと・・・

そんな気がしてしょうがない「時期」というものに導かれてしまう人がいます。

セラピーや心理ワークが役にたつのは、そんな時。

■「秘密の押し入れ」は宝の山

まさに、新しい人生の扉を開くための鍵とリソースは
その「秘密の押し入れ」の中に、あなた自身が持っているもの。
その押し入れを開けてみたら、今まで知らなかったあなたの可能性が
もっともっと広がって、自由に、楽しくなれるよ!

と、セラピー/心理ワークの世界では、そんなふうに考えます。

そして、その押し入れをご本人と一緒に開封して探求するのが、
セラピストやファシリテーターの役割です。
心の深いところを見るのは、1人ではなかなか難しいため、
鏡のように映し出してモニターしてくれるもう1人がいると
とてもやりやすいのです。
また、押し入れの中、つまり深層心理の領域にアクセスするには、
それなりの知識と技法が必要というところもあります。

「開かず」だったその扉を開けて、光を当ててあげるだけで
そこはもう暗部ではなくなり、蒸発するべきものは蒸発してきます。
そこにはただ、
とてもけなげで愛おしく人間らしい自分自身そのものがいたこと、
そして「恥」や「欠陥」など元々なかったことに気がつくでしょう。
そして、今まで見えなかった宝がたくさん眠っていたことにも
気がつくでしょう。

開かずの押し入れを開封しようと志すのは、とても勇気のいることです。
その勇気をたずさえて、自分に向き合うことを決意され
ワークやセッションに取りくもうとされる方のまっすぐな心意気に、
私はいつも限りない敬意を覚えます。
そんな思いで、一緒に宝探しをさせていただくのがとても楽しみです。

■自分を肯定するとは

本当の意味で「自分を肯定する」とは、
肯定するに足る「よい自分」を増やしていくことではありません。
肯定できない要因である「ダメな自分」を絶滅させることでもありません。

「よい自分」「ダメな自分」と2つに分けていたことをやめて、
本来「よい」も「ダメ」もなかった、
「そういう自分」がいただけだった、と気がつき
「ああ、それでよかったんだ。」と腑に落ちること。
それは、目からウロコが落ちるような、肩の荷が下りるような瞬間です。

そして
そうやってすべてを受け止められる大きな自分自身を実感すること。
「よい」「ダメ」を超えた自分自身の本質の力を実感すること。
その力をこそ信頼すること。

それが「自分を肯定する」「自分を信頼する」ということなのではないかと
私は感じています。

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シャドウ・エフェクト
ディーパック・チョプラ デビー・フォード マリアン・ウィリアムソン
ヴォイス

この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理コンサルタント/作曲家/ピアニスト
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
 
東京芸大作曲科卒業後、演奏家・作曲家として活動。アーティストのツアーサポートや編曲、アニメやドラマのサントラ作曲等を手がける。
 
音楽での燃え尽き体験をきっかけに、心理カウンセリング/セラピーへ転身。
悩みの根本原因に迫るオリジナルメソッド「ビリーフリセット®」を提唱し、前に進みたい人、人生の転機に直面した人などを新しいステージへと導く個人セッションや講座を開催。「ビリーフリセットで人生が変わった!」という人多数。カウンセラー養成講座も開催し門下の認定カウンセラーを多数輩出している。
その他、心と意識をクリアにするサウンド瞑想など、独自の立ち位置で音楽制作やライブイベント等も行っている。

◎一般社団法人ビリーフリセット協会代表理事
◎淨音堂株式会社代表取締役

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